吐き気の原因はさまざまあります。
中でも、ストレスからくる吐き気は、抜本的解決法が見つからず、苦しい思いを繰り返す人も多いでしょう。
現在の社会で、ストレスをなくすことは不可能に近いです。
しかし、ストレスを軽くすることで、吐き気も軽減する、『うまく付き合っていく』ことは可能なのです。今回は、その方法をご紹介しましょう。
背筋を伸ばす
まずは体の状態から確認しましょう。
お腹に負担がかかっていませんか?
猫背気味の姿勢が続くと、腹部が圧迫され、吐き気が増幅されやすくなります。普段から背筋を伸ばしておくと、呼吸の流れが円滑に行われ、吐き気を引き起こす肉体的な要因を減らすことができます。
ポイントは、無理をしないことです。
背筋を伸ばすことを頑張りすぎると、体が緊張して逆効果になってしまいますので、気が付いた時にスッと伸ばしてみることから始めてみましょう。
口呼吸、浅い呼吸をやめる
今度は呼吸の流れに意識を向けてみます。
普段、あなたは『口呼吸』をしていますか? それとも『鼻呼吸』ですか?
吐き気が気になる人は、なるべく『鼻呼吸』を心がけると良いでしょう。
口呼吸を続けていると、呼吸自体が浅くなって、空気の出入りのバランスが崩れてしまいます。特に、鼻で吸うことを意識し、長めに吐くことを心がけましょう。自律神経の調子が整っていきます。
薬指のツボを刺激する
吐き気の軽減に効果をもたらすツボが、薬指に存在します。
薬指の爪の生え際、小指側の部分が『関衝』と呼ばれるツボです。反対側の親指と人差し指で、薬指をはさみ、深呼吸をしながら圧を加えてみましょう。
・ 圧を加えて5秒息を吐く
・ 圧を継続したまま7秒息を吸う
・ 圧を緩めながら息を長めに吐ききる
右と左、どちらでも構いません。自分の体が楽に反応する方を選びましょう。外出先で突然の吐き気に襲われた時などに、役立ちます。
リラックススポットを見つける
ストレスによる吐き気は、外出先で起こることが多いです。
さらに、吐き気との付き合いで苦労するのは、外出先での周囲の目です。
周りの迷惑になるかも知れない、という思考が働くと、余計にストレスがかかり、悪循環になってしまいます。
二次的なストレスを回避するには、周囲の目を遮断し、リラックスできる場所を見つけておくことです。
例えば、
・ 会社のトイレ
・ 休憩スペース ・学校の保健室
・ 駅のベンチ
落ち着くと感じる場所なら、どこでも構いません。
住んでいる街や、職場の周辺で、リラックススポットの目星を付けておくと、いざという時でも安心です。
直前に考えていたことは『考えなくていいこと』
吐き気は体からの訴えです。
例えば、仕事について考えていて吐き気が起こった場合は、『仕事のことは考えなくていい』と判断して構いません。もし余裕があれば、『何が』ストレスになっているのかを特定してから、考えをやめてみましょう。
・ 小さなミスを放置したまま、プロジェクトを進めていくことが不安
・ メンバーの気持ちをうまくまとめられない自分に、責任を感じる
・ 取引先が、話をきちんと聞いてくれないことで、怒りがたまっている
『不安』がストレスになっている場合は、『もし◯◯になったら取り返しがつかない』 などの考えが、パターンとなって表れます。
この考え自体に問題はありませんが、吐き気が起こった時点で、不安のレベルが振りきれてしまったのだと判断しましょう。
『自責』や『怒り』についても同じです。
吐き気が起こったら、これ以上自分を責める必要はない、これ以上怒る必要はない、と判断します。体を壊してまで、問題と向き合う必要はありません。
自分の休め方を知る
吐き気の根本を特定できたら、日頃の休み方もわかります。状態によって対処法は異なります。
例えば、
・ 不安感が強い → 心身ともに休める温泉、足湯、十分な睡眠
・ 自己否定感が強い → 自分にご褒美、一人で散歩、ひなたぼっこ
・ 怒りが強い → スポーツ観戦、旅行、遊園地
ポイントは、『無理をしていないか』を常に意識することです。
自己否定型の人が大勢の友人と遊園地に行くと、逆効果になる可能性があり、怒り型の人が一人でいると、イライラする事柄を考え続けてしまう傾向があります。
『休む』というのは、自分が楽になり、楽しいと思うことをするという意味です。散歩も遊園地も、『休む』うちに入ります。
良くならなければお医者さんへ
吐き気は、体が発している警告でもあります。
本来ならば、医者に診察してもらって治療するものですから、今までお伝えした対処法が効かない場合は、無理をせず、医療機関に相談しましょう。
まとめ
いかがでしたか?
ストレスによる吐き気は、すぐに治せるものではないため、気持ちが塞ぎがちです。
しかし、体が『自分を大事にしようね』と教えてくれているサインでもあります。
その声に耳を傾けて、自分を慈しむことを忘れなければ、だんだんと楽になっていくはずです。