夢占いで、猿の夢が象徴するものとはなんでしょう?
昔話やことわざには、人類共通のイメージが詰め込まれています。
『猿かに合戦』では猿がカニにやっつけられますし、『猿まね』『猿知恵』など、あまり好意的には感じられない象徴として捉えられています。
夢占いでは、猿は総じて『劣っている』『騙そうとしている』『浅はかである』などの、昔話やことわざ通りの不名誉な出来事を暗示するものと解釈します。
一方で、ボス猿や白い猿、落ち着いた知的な風貌の猿などは、例外的に『知恵』『神秘性』を示すものとして、夢占いでも吉に属します。
あなたが夢の中で出会った猿は、どんな場所にいて、どのように行動していましたか? その猿を見て、あなたは何を感じていましたか?
それらを見ることによって、差し迫った危機を回避したり、よりよい方向に進むヒントを得られることがあります。
夢の中の猿は、あなたに何を伝えたがっているのでしょうか?
猿の赤ちゃんの夢
猿の赤ちゃんの夢占いは、あなたの中に新しい可能性が芽生えている暗示になります。
動物の赤ちゃんは、夢占いではおおむね吉夢ですが、猿の赤ちゃんはとくに、『新たな能力の芽生え』『知恵の開花』を示すものであり、自分で思ってもいなかった新しい展開を得られる可能性があります。
人間関係も良好で、周囲に好意的に受け止められているでしょう。
猿の赤ちゃんが健康的で可愛ければ、よけいに吉夢の要素が強まります。
現実でも、夢の中で出会った猿の赤ちゃんを忘れずに思い浮かべて、あちらの世界とこちらの世界の繋がりを断たないようにしてください。そうすれば、吉夢の効果が長続きします。
白い猿の夢
白い猿の夢占いは、猿の赤ちゃんの夢占いと同じく、猿の夢の中では例外的に吉夢の要素をもつものです。
猿の赤ちゃんが可能性を示しているのであれば、白い猿の夢は、内部に秘めた知恵や神秘性が表にあらわれてくる暗示になります。
時に、勘が研ぎ澄まされたり、インスピレーションを得たりすることがあるでしょう。
その知恵を善いこと使わず悪用すると、必ず運気が急降下するので、多くの人が喜び、人の役に立てる方向に使ってください。
猿山の夢
猿山の夢占いは、今あなたが属している人間関係の縮図です。
ボス猿がいたり、そこに控える序列の高い猿がいたり、その猿山のグループを見て感じることが、今のあなたの居場所そのものです。
あなたが現実世界で、人から受け入れられているか、信頼されているか、孤立しているかなどを、夢に見た猿山の様子を詳しく見ていくことで知ることができます。
人は万人に好かれるわけでもなく、グループリーダーが必ずしも幸福で楽しいわけでもありません。
肝心なのは、自分がそこで確固たる居場所を見つけることです。
あなたの居場所は見つけられましたか?
猿が騒いでいる夢
猿が騒いだり、歯をむき出しにして威嚇する夢占いは、あなたが騙されたり、不利益を蒙る事態が刻々と近づいていることを示します。
とりあえず、うまい話には絶対に乗らないでください。
自分の努力で得た以上のことを手に入れようとする行いは、厳しく戒めましょう。
不安だったり、何かに頼りたい気持ちが出たときは、誰よりも何よりもまず『この時は必ず過ぎ去る』という時間の流れだけに頼ってください。
うまい話はあなたを破滅に導きます。
小さな猿の夢
小さな猿の夢占いは、あなたの能力が自分で見積もっているよりもまだまだ低いことを示しています。
高い目標を掲げること自体は悪いことではありません。
ただ周囲はそれを見て、少し違和感を感じている可能性がある、ということです。
本当に大切なもののためなら、人が何を思おうと全然平気ですよね?
一方で、自分が大して大切でもないもの、一時の人気であるとか、目立ちたい、注目を浴びたい、そんなことのために人から白い目で見られるのは、つまらないことです。
大きな猿の夢
ゴリラやオランウータンなどの大きな猿の夢占いは、あなたが徐々に存在感を増していている暗示になります。
かといって、まだ本物とは認められていない、微妙な立ち位置に属しています。
もう少しで手が目標に手が届くという状態は、実はとても強いストレスになります。
少し肩の力を抜いて取り組んでみてはいかがでしょうか?
それが手に入る力があれば、必ずあちらから物事があなたを慕ってきます。
自分が猿になる夢
自分が猿になる夢占いは、あなたがまだ本物と思われるほどの力量を身につけていない暗示になります。
猿は姿かたちが人間に似ているだけに、人間より劣った存在であることが余計に強調されています。
自分を憐れだ、みじめだと思っているときにも、この夢を見がちです。
本物になりたいと努力することで、この夢を見なくなるときがいつか必ずきます。努力してください。
まとめ
猿の夢占い、いかがでしたでしょうか?
野生の猿が多く生息している地域が、私の住まいの近くにあります。
女性が近寄ると襲ってきて、手持ちのおやつを奪ったり、子供を見ると襲ってきたりします。
男性や大人の体の大きな女性には絶対に近寄ってきません。
猿は序列を良く知っていて、自分より強いものを襲うことはないのです。
そういう姿からも、猿が卑屈であること、能力が劣っていること、周囲を見て態度を変えることなど、不名誉なイメージがまとわりついているのでしょう。
ただ猿にとって、集団で生活するほうが種の存続に有利であることや、序列が固まっているほうが生活が安定するために、そのように進化しただけです。猿がそういう生き物になったことは猿のせいではありません。
人間であっても、戦争するよりも社会が安定していたほうがいいですし、少人数が大人数を動かすほうがより効率よく、大勢がより豊かな生活を送ることができます。
猿の夢占いは、一般的に凶夢であると解釈されることが多いのですが、私はそうは感じません。
猿が持っている序列意識や、人のよいところを取りいれる知恵、集団生活を送る上での知恵は、人間社会でどこでも見られるありふれたものであり、人間は猿に自分の嫌な部分を見つけて勝手に嫌っているだけのような気がするからです。
『集団の中に確固たる自分の居場所を見つけること』
その居場所で集団の役に立つことができるのが、猿や人間にとっての喜びなのです。
猿の不名誉なイメージが無くなることを、私はこっそりと祈っています。