何もしないのは、怠けている・・・
何もしないのは、いけないこと・・・
本当にそうでしょうか?
何もしない時間は、実はとても大切な時間なのです。
何もしないことで、得られる事はたくさんあります。
あなたの人生がもっと豊かで有意義になるように、何もしないことから得られるプラスのパワーについてご紹介しますね。
読んだあとにはきっと、今まで知らなかったことを後悔するはずです。
何もしない時間
「何もしない」と聞くと、なんだか怠けている感じがしてしまいますよね?
真面目で勤勉な人ならなおさらでしょう。
もともと日本人は、とても真面目です。
「電車は時間通りに到着して出発するのが当たり前。」と思っている日本人は多いですが、実はコレ、日本くらいです。海外では「遅れて当たり前」、日本だったら1分遅れただけで放送が流れますけど・・・。海外からの旅行客はそれに驚くそうです。
こんな風土で育った日本人は、根っから染みついた真面目さゆえに、どんな場合でも「何もしない」より「何かしている」状態の方が勝っているように感じます。
実際あなたもそうではないでしょうか?
何もしない時間をちょっと息苦しく感じる自分がいるはずです。
人生をもっと豊かにするためには、まずはこの「何もしないこと」への考え方を変換する必要があります。
見方を変えるだけで「何もしないこと」にどれだけ多くの意味があるのか、わかっていただけるはずですよ。
何もしないことで得られる3つのモノ
何もしないことで得られるモノは、とてもたくさんあるのですが、その中でもとくに重要なモノを3つ紹介しますね。
1.何もしない時間は脳をリフレッシュさせる
あなたの脳はいつも考え事でギュウギュウになっていませんか?
この状態が続くと、脳に疲労が蓄積して、
- うっかりミスを起こす
- 大事な約束を忘れる
- 思い出せないことが多くなる
- イライラしてしまう
- いざという時に対処できない
など、本来のあなたであればしないはずのことをやってしまいます。
いくらしっかり栄養を摂っていても、脳自体が疲労していては正しい判断ができません。
何もしない時間は、脳をリフレッシュさせるのに大切な時間なのです。
何もしないでボーっとしている時間を作ることで、あなたの脳は、
- 現在までの状況をきちんと整理する
- 必要な情報のみをいつも記憶の引き出しから出せるようになる
- 脳の疲労が取れることで、柔軟な考え方ができる
- 急な変更などにすぐに対応できるようになる
- ミスが少なくなる
- 感情が穏やかになる
など、正常にできるようになります。
パソコンだって、ずっと起動しっぱなし、使いっぱなしだとフリーズして動かなくなってしまいますよね? あなたの脳もそれと同じ。必要なときに、しっかりと休ませないといけないのです。
何もしない時間はあなたの脳をリフレッシュするために絶対に欠かせない時間なのだと、脳にインプットしてくださいね。
2.何もしない時間で心と体をしっかり休める
何もしない時間は脳だけでなく、心と体に対しても影響を与えます。
健康のことを考えた場合、適度な運動は当然必要ですが、休日に何もしないという行為も、あなたが思っている以上に心と体の疲労を回復させてくれます。
最初は何もしないことに抵抗を感じるかもしれませんが、休日に15分でいいので何もしない時間を作ってください。全ての休日に何もしない時間を作らなくても大丈夫です。
ただ、できれば最低1か月に1回くらいは、何もしない休日を作るといいです。あなたが思っている以上にあなたの心と体がリフレッシュしてきます。
ストレス発散したい人も多いと思いますが、そういう人は決まって、ストレス発散するために「何か」をしようとします。スポーツしたり、カラオケに行ったり、お酒を飲んだり、旅行したり・・・。
これらの行動は一見するとストレスを発散できているように思えますが、そもそも何かしなければストレス発散ができないという強迫観念に縛られてしまっている時点で、ストレスの無限ループから抜け出せず、ストレスから開放されることはありません。
「何もしなくてもいい」
この考え方は心に多くの栄養を与えてくれます。
せめて休日だけでも、何もしない時間を作りましょう。
何もしないあなたは、怠け者ではありません。何もしないことで、心と体をメンテナンスする隠れた働き者なのです。
3.何もしないことで時間の大切さを感じる
次から次へと仕事や家事をこなしていく日々は、一日があっという間に過ぎてしまいます。気がついたら「もうこんな時間!? 」なんて思うことも多いはずです。
「時間の使い方は、そのまま命の使い方になる。」とおっしゃられた方がいらっしゃいますが、あなたは現在の命の使い方に満足していますか?
「時間=命」ということを知っているはずなのに、忙しいとついついそのことを忘れてしまいます。それを思い出せてくれるのが、何もしない時間です。
何もしない時間を作ることで、あらためて時間の大切さを感じることができるのです。
時間の大切さを感じることで、あなたが忙しさの中で見落としてきたこと、見ようとしていなかった事に気がつかせてくれることも出てきます。
忙しいことがカッコイイように感じているかもしれませんが、ゆったりした時間を過ごすこともカッコイイ生き方なんですよ。
これからは何もしない時間を作ることを、時間の大切さをあらためて感じるための貴重な行動だと脳にインプットしてください。
それだけで、明日のあなたの時間の使い方が変わってきます。
時間を有効に使いたい人こそ、何もしないことが時間の有効利用だと気づくはずです。
何もしないを実践する方法
いきなり何もするなと言われても、なにをどこまで??といった疑問が浮かぶことでしょう。
何からはじめたらよいのかわからない人も多いと思いますので、何もしないことの実践方法を紹介します。
まずは、音楽で準備運動です。
ヒーリング音楽といわれるものを用意します。できるだけ「歌が入っていないもの」を選びましょう。
現在の自分が一番好みだと感じる音楽を1曲だけ、まずは聴きます。
これは、休日でも普段の仕事の合間でも構いません。
この時のポイントは、自分がゆったりできる姿勢で、なるべく緑や空を見ながら聴くことです。
最初は音楽に意識がいきますが、慣れてくるとその音楽よりも緑や空の眺めに意識が移っていきます。
慣れてきたと感じたら、音楽のボリュームを小さくしてみてください。
その時に、一瞬でもあなたの頭の中が空っぽになれば、何もしないを実践できているということになります。
何もしない時間を過ごした後は、その時間が有意義だったと思うことも忘れずに。これもとても大切なポイントです。
まったくそう思えない場合は、言葉に出して「有意義だった。」というようにしてください。
最初は本心からそう思えなくても、声に出していうことによって、脳が「何もしない=有意義」だと記憶してくれます。
あと、何もしないことをムリに丸一日する必要はありません。まずは5分間で十分です。実践してみてくださいね。
何もしないことを実践してもらった実例
常に何かをしていないと落ち着かないという人に「何もしないこと」を実践してもらいました。
その人曰く、もともとポジティブな考え方ができなくて、いつもダメだった時のことを想像してしまうから、何もしない時間を作らず、常に忙しくしているそうです。そうすることで、ダメだった時にショックを受けなくて済むからとも。
その人に
「そんな自分は好きですか? 」
と聞いてみたところ
「何も考えずに行動できるようになりたい。」
と言っていました。
そこで、まずは何もしない前に、ひとつ自分自身に言い聞かせてほしいことを伝えました。
それは、
「何もしないことができなくても、大丈夫。」
すぐにそうは思えないようだったので、言葉でいってもらいました。
そして、いよいよ実践です。
私が持っているヒーリング音楽を何種類か聞いてもらい、気に入った物を持ち帰っていただきました。
そして、
「今日から1日5分間だけでいいので、思い出した時にその中の1曲を聞きながら庭を眺めてください。」
とお願いしました。
そして2週間後、その結果を聞いたところ、こうおっしゃいました。
「最初は庭を眺めるというよりは音楽を聴いてしまうことが多かったのですが、ここ数日は庭を眺める方が主流になったみたいで、その音楽が終わっていることに気がつきませんでした。」
早くも2週間で、何もしないことができていました。
やる前とやった後の違いを聞いてみると、
「今までは、次はコレをして、その次はアレをして・・・と常に考えていたのですが、時々、何もしないを実行してみようと思うようになりました。この後はどうなるかわかりませんが、また気がついた時にやってみます。意外と簡単です。ちょっとリフレッシュしているかも。何もしないことって自分を大切にすることだったのですね。」
とおっしゃっていました。
今後もお会いする機会があったら、また結果を聞いてみたいと思います。
まとめ
何もしない時間を作ることのメリットは、いかがでしたか?
「何もしない=怠け者」というイメージから、「何もしない=大切な時間」になったのではないでしょうか。
今回は初めて何もしないを実践する方のために、実行時間を5分間で紹介しましたが、何もしなくていい日があるのであれば、1日中行うのも当然アリです。
実践してみても、すぐに効果を実感できない方もいらっしゃるとは思いますが、継続するにつれて、何もしない時間があなたをすこしずつポジティブな方向につれていってくれています。
まずは5分間から始めて、あなたの未来を変えていきましょう。