No.9 隠者のタロットカード
タロットの背景は暗い青。
暗闇の中に世間を捨てた隠者が一人たたずんでいます。
足元は断崖絶壁です。
右手にはランタン、左手には長い杖。
タロットの真ん中でたたずむ隠者は、自分の足元をじっと見つめています。
その姿はまるで、隠者が自分の歩いてきた道を顧みているように見える。
愚者と同じような場所に立っていますが、隠者は自分の感覚の全てを使って、自分の足元を注意深く確かめています。
隠者は、暗闇の中で何を求めてさまよっているのでしょうか?
隠者のタロットの意味するところ
外へ外へと向かっていたタロットが続いてきましたが、ここにきて一転。
隠者は、暗い人里離れた山頂の断崖絶壁に来て、自分の内面を見つめなおしに来ました。
・今まで、黄色の背景が多かったが、青になった・・・環境の変化の兆しです。
・足元は断崖絶壁・・・ですが、右手のランタンと左手の杖で自分の足元を照らし、探っています。
・ランタン・・・老人の足元を照らしている。中の六芒星は、神性を表しています。
愚者(0)がいろいろな経験を経て隠者(9)に至った。
今までは(1~8)、外と関わってきたが、ここからは、自分への内面の旅(内省)を始める。
隠者のタロットが正位置で出た時の意味
・今は人と交わるよりも、自分の内面に答があることを理解できる。
・慎重な行動をとるべき時。場合によっては、先生、師匠、先輩、メンター
隠者のタロットが逆位置で出た時の意味
・一人で抱え込むよりもなるべく人と関わる時
・間違った思い込み
・人を見下す上から目線
・頑固になって、人の意見を聞かない
隠者のタロットが出た時のリーディングの仕方
今までのタロットと違って、背景が少し暗くなりました。
これから、今まで感じた事のない様な変化を私たちは体験するようです。
隠者は未知の世界を自分の知恵を頼りに歩いていくのです。
隠者の手にはランプ、左手には杖。
足元は断崖絶壁。慎重に足を進めなくてはいけません。
頼れるのは自分の勘だけの状態を表しているのです。
「今、迷ってはいませんか? 」と、まずはクライアントに問うてみましょう。
そして、反応が薄かったら、「今、他人と関わる事に困難を感じていませんか? 」と、質問を投げかけると良いでしょう。
隠者のタロットは私達に、「自分の内面への旅」を促しています。
しかし、今は他の人に答を求める必要はないのです。
自分の智恵の中に答はあるのですから。
迷っているクライアント様の背中を、優しく押してあげる姿勢があると良いでしょう。