No.15 悪魔のタロットカード
タロットは真っ暗な背景。
タロットの上半分では、上半身は人間、下半身は獣、白い羽を持つ悪魔が、下向きに松明を持って辺りを照らしている。
男性と女性が首を鎖で繋がれている。その鎖は緩やかで、自分で外そうと思えば外せそう。
二人とも、鎖を自分から外そうとはしていない。
二人とも人間ではなくなっている。(しっぽ、頭には角)
男性のしっぽの先端には炎、女性のしっぽの先端には果実。
悪魔は、男性と女性に何を諭しているのでしょうか?
悪魔のタロットの意味するところ
悪魔は、本当に怖い存在なのでしょうか。
実は、悪魔は私たちの暗闇の部分、弱さに警鐘を鳴らしているようです。
アダムとイヴにかけられた鎖が緩いのを見ると、悪魔はこの二人に温情をかけているようにも見えます。
・中心の悪魔・・・前は天使でしたが、神の言う事に背いて地の底に落ちた天使ルシファーを表します。
・男と女・・・6の「恋人たち」で出てきた男女。このタロットでは、楽園を追われたアダムとイブを表しています。しっぽが「恋人たち」のタロットの男女の後ろに立っていた木に実っていたものです。角としっぽが生えているのは、「もうすぐ動物に転生されてします」状態であることを表しています。
・鎖にゆるく繋がれた状態・・・彼らはその気になれば、鎖を断ち切って悪魔から逃げられそうなのですが、彼らはそれをしません。彼らは逃げる事を諦めて、現状に甘んじているようです。
・男女のしっぽについている炎と果物・・・6の恋人たちの木に実っていた炎と果物です。
悪魔のタロットが正位置で出た時の意味
・どんどん悪いサイクルに陥っていく。
・欲に負けて、歯止めがどんどん効かなくなっていく。
・腐れ縁が断ち切れない
・向上心がない(現状に甘んじている)
・ぬるま湯の状態に満足している
悪魔のタロットが逆位置で出た時の意味
・誘惑や腐れ縁を断ち切る事ができる
・今までの自分を反省し、トラブルは徐々に修復していく。
・囚われの状態から目が覚めて、だんだん自分に目覚めていく。
・何かを手放すという事はとても大事だと気付く。
悪魔のタロットが出た時のリーディングの仕方
死神、塔、と並んで悪魔が出た時、クライアントは嫌な顔をするでしょう。
暗い背景、そして半人半獣の悪魔のグロテスクな姿は、恐怖心を煽るのに充分すぎるインパクトを与えてしまいます。
よく、「悪魔のささやき」という言い回しを私たちは使いますが、「悪魔のタロット」は、まさにそんなイメージです。
このタロットが出てきたら、「止められない(悪い)習慣はありませんか? 」と訊ねてみると良いでしょう。
その後で、恐怖を煽るのではなく、「この問題としっかり正面から向き合うチャンスですよ。」と励まして差し上げましょう。
たとえば
悪魔が正位置であったなら、「大丈夫。今気づいてよかったですね。」
悪魔が逆位置であったなら、「よかったですね。これで負のサイクルから抜け出せます。」
と、あくまでもポジティブなメッセージをクライアントに差し上げると、きっと安心して鑑定を続けられるます。
ダークなイメージが強いタロットだけに、クライアントにメッセージを伝えるのが難しい1枚です。
しっかり意味を理解して、語彙を豊かにしましょう。