あなたはスピリチュアルカウンセラーと聞いて、どんな人物を想像しますか?
『神秘的な能力者』
『困ったときに頼れる強い味方』
または
『少し胡散臭い』
『何となく怖い』
こんな印象を持った事はないでしょうか?
これは、私自身がスピリチュアルカウンセラーを15年やってきて、よく言われた事でもあります。
スピリチュアルに興味もあるけれど、具体的にどういうものなのか良くわからない…
カウンセリングを受けてみたいけどなんとなく不安…
こんなふうに、あなたも迷っているのではないでしょうか?
そこで、今注目されているスピリチュアルカウンセリングについて、カウンセラーの立場から私の経験談なども含めて、スピリチュアルをより良く人生に生かしていくためのアドバイスをお伝えします。
相談料金に惑わされない
最近『スピリチュアル貧乏』という言葉をネットで見かけました。
簡単に言うと、スピリチュアルカウンセリングやヒーリングなどの施術を受け、それが高額なら高額なほど幸せになれる、という考え方で、どんどん金銭的に困窮していく状態です。
確かに、様々な施術を施せば、その分の料金は発生する事でしょう。
例えば、病気になり高度な治療をいくつも望めば、薬や治療費も高くなってゆくのと同じです。
ただ、スピリチュアル世界においては『料金が高ければ高い施術ほど良い』という基準はありません。
なぜなら、高次元のエネルギーやヒーリングは、誰でも平等に受け取れるからです。
AエネルギーはBエネルギーよりも高次元なので高い、などという基準は基本的にありません。それは、カウンセラーやヒーラーが勝手につけている価値なのです。
高額のヒーリングやアチューメント(高次元からのエネルギー伝授)を受けたからと言って、それだけで安心するのではなく、カウンセラーやヒーラーから受け取った言霊やエネルギーを、相談者自身が人生の中でどういかしていくかに価値があるのです。
ですから、『スピリチュアル貧乏』にならないよう、まずカウンセラーと話し合って納得した料金設定でカウンセリングを受けましょう。
自分に合うカウンセラーを見極める
『スピリチュアルカウンセリングを受けたいのだけれど、おすすめの方はいまずか?』
ネットなどでこんな質問をよく見かけます。
スピリチュアルカウンセラーといえ人間ですから、性格や気質は多種多様。なかなかどんな人がいいのか分かりませんよね。その中で自分にぴったりのカウンセラーを見つけるのは大変です。
そこで、カウンセラーを選ぶ時に重視したいポイントです。
・話し方がおだやかで、自分の話をよく聞いてくれると感じる
話し方が上から目線で威圧的だと、相談者としては萎縮してしまいますね。
これは相談しているにもかかわらず相談者に大きなストレスがかかる場合があります。
カウンセラーの口調で言いたいことが言えなくなったり、自分にストレスがかかっていないか良くチェックしましょう。
・話の中にユーモアがあり、思わず笑ってしまう
カウンセラーとの会話の中で、ふと笑みがこぼれたりすることはとても大切です。
相談者は、落ち込んでいたり、緊張していたりする事が多いので、その中で思わず笑ってしまえるような会話は、相談者をリラックスさせ、会話を進めやすくします。
『こんなに悩んでいるのに、少しでも笑えた』
こう感じられたら、それは最高の癒しに繋がります。
・話の中で何か共感できる事柄がある
これは、カウンセラーがどれだけ相談者の気持ちに寄り添って話をしているかという事にもなります。
相談者は、誰にも話せず独りで抱え込んでいる事が多いので、『私もあなたのように悩んでしまう事がありますよ』など共感できる事柄があると、相談者の孤独感は和らぎます。
同じ悩みを共有するかのように会話が進んでいく事で、相談者の凍った心を溶かし大きな癒しになってゆきます。
どのカウンセラーに相談すれば良いのかわからない……
カウンセラーに相談しているのに逆に緊張して疲れる……
そんな時には、上記に上げた3つのポイントを確認してみて下さい。
どんなに著名なスピリチュアルカウンセラーよりも、『自分が自分らしく話せる』そんなカウンセラーを選んで下さい。
相談内容はなるべく明確に具体的に
カウンセリングを受ける際に、相談内容の明確さは重要です。
例えば、『私は好きな人が居ます。うまくいきますか? 』相談内容がこれだけでは、かなり曖昧になります。
好きな人と相談者の今の関係、年齢(年上年下)、周囲の状況、これからどうなりたいのかなど、沢山の情報が欠落しています。
もちろん、スピリチュアルな力を使って、少ない情報でもある程度の事に答える事は可能です。
ですが、『うまくいくか』という所に答えることはできても、『何をどうすれば未来はこのようになる』まで答えることはできません。それは『きかれていないから』です。
カウンセラーには、守秘義務と相手のプライバシーを守る義務があります。
相談者が言いたくないことを、あえて強引に聞き出すことは基本的にしません。
ですから、カウンセリングを受ける際には
・自分がこれからどうなって行きたいのか
これを明確に伝える事で、より有意義なアドバイスを受けることができます。
カウンセラーを試すような、態度や言動は慎む
私がカウンセリングをしていて一番困るのがこれです。
スピリチュアルという見えない世界やヒーリングなどの非科学的なカウンセリングの中で、この人はどこまで視る事ができるか、つまり『当ててください』という内容です。
カウンセラーは、マジシャンでもパフォーマーでもありません。
自分の力を誇示する事が仕事ではないのです。私たちは、相談者の抱える問題をスピリチュアルな力を用いて解決に導いていく事が仕事です。
ですから、元々試そうとしている方やスピリチュアルに懐疑的な方をどんなに視ても、ほとんど力を発揮する事はできません。猜疑心という壁に阻まれてしまいます。
カウンセリングを受ける時は、始めは色々な疑問はあっても、なるべく純粋な気持ちで臨みましょう。
誰かを貶(おとし)めるような相談はしない
『人を呪わば穴二つ』という言葉を聞いた事がありませんか?
簡単に言うと、誰かを意図的に貶めたり呪ったりすると、その分、自分にも悪いことが返ってくる、という事です。これは本当に気をつけなければいけません。
ここでは、私の経験として実例を挙げてお話します。
以前、私のカウンセリングを頻繁に受けていた女性がいました。
ある時、彼女は彼に酷い裏切りを受けたと言ってきました。そして『彼を不幸にして思い知らせたい』と相談されたのです。
私は、絶対にやめた方がいい、私はその依頼は受けられない。と断りましたが、彼女は他の霊能者や占い師に依頼してしまいました。
そこで、彼女はこう言われたそうです。
『受けてもいいが、呪い返しというものがある。それをあなたに背負ってもらう。それでも良いですか?』
彼女は承諾して多額の料金を払いました。
その事がきっかけで彼女と疎遠になった私は、それから3年ほどして彼女が癌の治療を受けている事を共通の知人から聞きました。
とても快活で健康だった方だけにビックリしましたが、それ以上に頭によぎったのはあの時の『呪い』の事でした。彼女を知っている共通の友人たちも、やはり同じ事を思ったようです。
それで、余計に彼女と連絡が取れなくなり、その半年後……彼女が亡くなったという訃報が入りました。
彼女の病気が本当に『呪い返し』だったかどうか、今となっては確かめようもありませんが、私はその影響は少なからずあったと思います。
最近では、呪い代行をする会社やカウンセラーもいるようですが、どんなに誰かを憎いと思って、誰かを貶めても、それであなたは幸せにはなれません。
マイナスエネルギーは、マイナスしか生まないからです。
ならば、そのエネルギーをプラスに変えていく方法を考えましょう。
『人を呪わば穴二つ』よく覚えておいて下さい。
カウンセラーのアドバイスや指示をきちんと守る
スピリチュアルカウンセラーをやっていてよくあるクレームに『カウンセリングに効果がない、占いが当たらなかった』という内容があります。
確かにそういう場合もあるかもしれません。
ただ、効果がない、当たらないという相談者の話を聞いてみると、ある共通点がみえてきます。
それは、カウンセラーのアドバイスや指示を怠っているという事です。
例えば、病気になり医者にかかります。
ですが、医者の指示や処方された薬を全く飲まなかった、指示を守らなかったとしたら、病気は良くなりません。悪化してしまう恐れもあります。
それと同じように、スピリチュアルの世界でも、カウンセラーがアドバイスしたことをきちんと本人が行動してくれなければ、意味がない事が多いのです。
科学医療のように、目に見えるカルテや処方箋がないので難しいかもしれませんが、カウンセラーは、自分のアドバイスした内容をやってくれる事を前提でお話しています。
結局、やっていない方のクレームに対しては、もう一度、前回のアドバイスをきちんと実行して下さい、とお伝えするしかないのです。
目に見えない不安や悩みへの指示ですから、どうやったらいいのか分からないという方もいるかもしれません。そういう場合は、細かくカウンセラーに質問し、きちんと納得がいく説明を受けて下さい。
スピリチュアルカウンセリングは、カウンセラーと相談者の信頼関係が一番重要です。
カウンセラーのアドバイスやメッセージは、目に見えない処方箋だと思って、きちんと生活の中に生かしていって下さい。
スピリチュアルや占いに依存しすぎない
スピリチュアルカウンセラーである私が言うのもおかしいかもしれませんが、最近、占い依存症、スピリチュアル依存症などと呼ばれる事例が目立ちます。
私は、この仕事を通してそういう方を何人か見てきました。
こういった依存症で起きる様々な失敗の事例の一つを挙げて、依存症の危険性についてお話します。
女性相談者Aさんは、恋愛相談でたくさんの占い師や霊能者さんなどをまわっていました。
私もその中の一人であり、頻繁に電話でカウンセリングの依頼を受けていました。
ある時彼女は、対面形式のカウンセリングを望み、私のセッション設定にはないカウンセリング方式を独自に提案。料金を言い値で即日手渡し支払いすると依頼して来ました。ホテルの一室で24時間、自分が納得するまで話をするというセッション方式でした。
さすがに私も承諾するか迷いましたが、熱心なアプローチだったので、例外として承諾しました。
彼女はいつも、ホテルの部屋で私の話を聞きながら、ノートに事細かく書きとめ、他の占い師と違う見解を話すと、その時書きとめたページを私に見せては、なぜ違うのかなど更に説明を求めました。
でも、彼女は自分の恋愛をうまくいかせる事しか頭にないようで
『その彼は危険だからやめた方がいい』
という私の話は聞いてくれません。それどころか、他の占い師にも同じ事を言われた、これは当たっている! 凄い! などという事で喜んでいたのです。
そんなセッションが何度か続いたある日、私は彼女に
『悪いことではないけれど、なぜ一言一句そこまで熱心に書きとめるの?』
と訊きました。すると彼女は、
『だって、こうやって始めから占いとかで未来がわかっていたら私の人生バッチリでしょ?』
と満面の笑みで答えたのです。私は唖然としてしまいました。
確かに占いやスピリチュアルメッセージを元に、自分の人生を切り開いていく事は大切です。しかし、私たちカウンセラーは魔法使いではありません。そこで未来予知ができたとしても、相談者本人の行動や心がけで未来は大きく変わってしまう事もあります。
彼女はそんな私の話は一向に聞かず、スピリチュアルや占いで全てが叶うと信じきっていました。
結局、彼女はその彼と同棲、その後、彼のDVで骨折などの重傷を負い、障害事件になりました。
その時も相談を受けましたが、依然と考えが変わらず、また彼の所に戻ってしまいました。その後、彼と何度か警察沙汰のトラブルを起こし、彼は行方不明になったそうです。
彼女は、多額の借金を抱えたまま、すぐ新しい恋人との間に子供を儲け、海外に移住してしまいました。結局、捜索願や被害届が出たまま、彼女は6年以上行方不明です……
まさしく、彼女は占い依存症でした。
人生の全てが、占いやスピリチュアルで磐石なものとなると信じていました。そして、悪い結果でも、占いが当たると何だか嬉しそうでした。
スピリチュアリストや占い師は、確かに人と違った能力をもっていますが、万能ではありません。
その人が人生の中で力を落としている時、道に迷ってしまった時などに、そっと手を貸してエネルギーを与えたり、その人に幸せの道標を立てたりする者です。
カウンセリングを受けて、得た知識やエネルギーなどを、どう使うか、どう生かすかは、その人次第。人生の全てをスピリチュアルに丸投げして良い訳がありません。
スピリチュアルカウンセリングを受ける際、カウンセラーに依存するのではなく、カウンセラーのメッセージを自分なりに生かしていく事を前提に、有意義なカウンセリングを受けて下さい。
まとめ
いかがでしたか?
スピリチュアルカウンセラーからお伝えした7項目。
認知度は上がっていても、理解度はまだまだ追いつかないスピリチュアル界。
これからあなたが、いたずらに怖がらす、過度に求めず、より良い形でスピリチュアルとお付き合い下されば幸いです。