ドーパミンという言葉を最近よく耳にするようになりました。ドーパミンとは脳内にある神経伝達物質のことです。
ドーパミンはやる気ホルモンとも呼ばれていて、ドーパミンが不足してしまうと、精神的にうつ気味となり、生活に様々な支障が出てきます。また、精神的なものだけでなく、身体的にも病気になってしまうと言われています。
というわけで、ドーパミン不足が引き起こす病気について、そしてその対策についてまとめてみました。
ドーパミン不足で起こる身体的な病気、パーキンソン病とは?
ドーパミン不足で起こる病気として代表的なものは、このパーキンソン病です。
日本では難病指定されている病気で、根本的治療が難しい病気のひとつです。
中年以降に発症することが多く、アルツハイマー病の次に、高齢者に多い病気です。
その症状としては、手足の震え、手足の関節が固くなってしまう、身体のバランスが悪くなる、動きがぎこちなくなるといった症状があります。また、身体的な症状だけでなく、精神的な症状も出てくる場合が多いようです。
ドーパミン不足で起こるむずむず足症候群
むずむず足症候群とは、足がむずむずと火照ったように感じられ、気持ちの悪い不快感を覚える病気です。
特に、夕方以降や寝ている時に、足を動かしたくなる衝動にかられることが多いようです。
実際に、足を動かすことで、不快症状は軽くなるというのが特徴です。このむずむず足症候群はドーパミン不足で起こると言われています。しかし、いまだ、ハッキリとした原因は分かっていないそうです。
ドーパミン不足からうつ病を発症
うつ病の原因は決してひとつではありませんが、ドーパミンが不足するとうつ状態になりやすいと言われています。
そのため、ドーパミン作動薬と呼ばれるパーキンソン病患者に処方される薬をうつ病患者に処方する医師もいるそうです。
ドーパミン不足で依存症に陥りやすくなる
ドーパミンが不足すると依存症になりやすくなります。
正確に言うと、ドーパミンが不足するのではなく、ドーパミンが過剰に分泌されることで、以前と同じ量のドーパミン量では満足できなくなってしまい、足りないと感じてしまうということです。
もっと分かりやすく言うと、ドーパミンは快感を得た時に分泌されますが、あまりに過剰に分泌され続けると、以前と同じ刺激ではドーパミンによる快感が得られなくなってしまうために、さらなる刺激を求めてエスカレートしていき依存症になってしまうということです。
また、依存症患者は、他の人より快感を強く感じてしまうそうです。そのため、何度も麻薬のように、その快感を得るために、依存行為に走ってしまうというわけです。
ドーパミンを分泌させるためには何かを達成する経験が効果的
難病指定されている病気は除きますが、うつ気味だったり、依存しやすいといったドーパミン不足の人がドーパミンを分泌させるには、どうしたら良いでしょうか?
その方法のひとつに、何かを達成するという方法があります。
何かを達成することで、達成感や満足感が味わえます。
しかし、ただ達成するというだけでなく、誰かにそのことを褒めてもらうという体験も必要です。うつ気味の人は、この体験によってやる気が出てくるでしょうし、依存症の人は、悪い習慣から抜け出すきっかけとなるかもしれません。
やる気を出したいという時は脳に刺激となる体験をしよう
病気というわけではないけれど、なんとなくやる気が起きないという時があると思います。そんな時はドーパミンが不足しているのかもしれません。
ドーパミンを分泌させるには、脳にとって刺激となるような体験をすることが効果的だとされています。たとえば、毎日の決まった習慣とは違ったことをしてみると良いでしょう。いつも通る道とは違う道を通ってみたり、いつもとは違うお店に入ってみたりするのもひとつの方法です。
また、初めての体験をするというのも効果的です。
初めて行く場所に行ったり、初めて食べる商品を食べたりするのも良いでしょう。特に自分にとって、楽しい、心地良いと感じることがより効果的です。これらの刺激によって、やる気のスイッチが入るからです。
まとめ
いかがでしたか?
ドーパミン不足によって難病からちょっとしたやる気不足まで様々な症状が起こると言われています。
ドーパミンはそのくらい私たちにとって、重要な働きをしているということが分かります。
私たちの体と心はドーパミンによって支配されていると言っても過言ではないでしょう。