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しめ縄には向きがある!? 意味や由来までまとめました。

注連縄 向き

しめ縄には、複数の漢字があるのをご存知でしょうか?

『注連縄』 『七五三縄』 『標縄』

すべて「しめなわ」と読み、同じものをあらわしています。

私たち日本人にとって『注連縄』は、意外と身近にある神聖なものの名前です。

今回は、『注連縄』にはいったいどんな意味や由来があるのか、向きも決まっているのかなど、注連縄を徹底追跡してみました。

『注連縄(しめなわ)』とは

注連縄は大小さまざまありますが、神社や神棚などに飾られている縄のことです。

注連縄を飾る主な目的は

  • 災厄をもたらす邪な存在が神域に入らないように食い止めるための結界
  • 災厄をもたらす邪な存在を外に出さないための結界
  • 神域と現世(うつしよ)の縄張りを示す
  • 神様をお迎えするのにふさわしい場所であることを示す
  • 神域の神様が外に出ていかないようにする

と、さまざまです。

注連縄は古神道でも多く使われており、神道の根幹をなすひとつともいわれている稲作信仰とも関連が深いため、刈り取ってから干した稲藁や麻(大麻)など、農耕に大きく関わる自然物で作られています。

注連縄のさまざまな表記、その意味と由来

『しめ縄』の表記には『注連縄』の他に『標縄』 『七五三縄』などがありますが、どの表記が正しくて、どの表記が間違っているということはありません。すべて『しめなわ』と読み、同じものを示しています。

『標縄』は万葉集の中で出てくる言葉で、『標』は『占める(専有する)』という意味からきており、標縄が張り巡らされている場所やものは、現世(うつしよ)とは異なり、神霊が占める神聖な場所や神聖なものであるということをあらわしているとされています。

また、『七五三縄』と書くのには、ふたつの説があり、ひとつは、シメの子と呼ばれる藁を、七本、五本、三本としめ縄に挟み込んで垂らすことからきているという説。もうひとつは、しめ縄の七番目、五番目、三番目の位置に紙垂(しで/四手・垂・幣)と呼ばれる稲妻のような形をした、白い紙のビラビラを垂らすことからきているという説です。

この二説は、七、五、三は陽数(奇数のこと)であることから、神域に陰が入らないように封じるという、陰陽道の影響を受けた説ともいわれています。

そして、現代でもっとも一般的な表記とされているのが『注連縄』です。注連縄の『注連(しめ)』は、古代中国の文献にある『注連(ちゅうれん)』を用いた言葉です。

注連というのは、亡くなった人の葬送行列(出棺)の後に、死者の魂が決して家に戻ってくることがないように、家の入口に水を注いで清め連ねて張った縄のこと。日本における現世と神域を区別する『しめ縄』と似ているため、この『注連縄』という文字が使われるようになったと考えられています。

いずれの表記にせよ、『しめ縄』がある場所は、神様が宿っていらっしゃる神聖な場所であったり、禍(わざわい)や災厄、不浄のものの侵入を防ぐための結界であるということに変わりはありません。

※この後、記事内では統一して『注連縄』と表記させていただきます。

『注連縄』の起源

注連縄の起源は、『古事記』や『日本書紀』・・・いわゆる記紀神話にある、岩戸隠れの神話に出てくる『尻久米縄(しりくめなわ)』にあるとされています。

簡単ざっくり岩戸隠れの神話

太陽神である天照大御神(あまてらすおおみかみ)は、高天原(たかまがはら)に居座り、乱暴狼藉を働き続ける須佐之男命(すさのおのみこと)に恐れと怒りを感じ、「もう! やってらんない!! 」と、天岩戸(あまのいわと)に篭りました。

高天原も葦原中国(あしはらのなかつくに/今でいう日本)も真っ暗闇となり、困った八百万(やおよろず)の神々がそれぞれ努力と工夫を凝らして大騒ぎ!

天照大御神が『私が篭って大変なことになってるはずなのに、なんでこんなに楽しそうなの? 』と外に様子を伺い出てきたとき、神様たちが『いまだ! 』と一斉に岩戸を閉め、布刀玉命(ふとだまのみこと)が岩戸の入口に尻久米縄をかけ、天照大御神に対して二度と岩戸を利用しないでほしいと祈りました。

この岩戸隠れの神話から、尻久米縄は聖なるものや神域を分け、みだりに立ち入ることが許されない結界を意味していると読み取ることができ、現代の注連縄と同じ働きをしていると考えられています。

また、日本書紀の中での『尻久米縄』は別名で左縄とも記されていることから、現代の一般的な注連縄と同じく、左綯(な)いの縄であったともいわれています。

『注連縄』を綯う(編む)向き

綯(な)いはじめから見て、左綯いは時計回り、右綯いは反時計回りになっています。

左綯いは、太陽の巡行と同じ時計回りであることから『火(男性)』を、右綯いは、太陽の巡行に逆行する反時計回りであることから『水(女性)』をあらわしているといわれています。そのため、お祀りしている神様が男神か女神かにより使い分ける場合があります。

しかしながら、現代では左綯いの注連縄が一般的とされています。

ほとんどの注連縄が『左綯い』で作られているいわれには、これまた諸説あるのですが、男神をあらわすということの他に、利き手が右手の場合、右手を自分の身体に向かって引くことになるからという説もあります。

今でこそ左利きは器用な天才肌とされ、スポーツなどではサウスポーが重宝されることが増えていますが、昔から右へならえが大好きな日本人は、右利きが『普通』であるという考えから、左利きは作法に反する、転じて一部では『縁起が悪い』とまでいわれていました。

そのため、縁起のいい右手を手前に引くことで神様をお招きしたり、幸せを呼び込むという意味をもつという験担ぎから、稲藁(いなわら)などを使用して作る神様に関する道具は、左綯いのものが多くなったようです。

ちなみに、右綯いのものは女性をあらわしていることからか、おもに生活道具として使われることが多いようです。

注連縄の方向(方角)や太さ

注連縄は、神域との境目です。邪気が入らないように、また邪気を放出させないようにする結界のようなもの。

ですから、本来は『内』か『外』かが大切なことであって、方向や大きさ、太さは関係がなく、こうでなければという決め事もないというのが実情です。

ただし、神社や地域の風習などにより、方角やかけ方が決まっている場合があります。

もし気になるようであれば、地元の神社などに確認して、その土地のしきたりに合わせるといいでしょう。

注連縄の向き

綯う向きだの、方向だのややこしいですが、ここでお伝えするのは「注連縄の左右の向き」です。

一般的な神社の場合、社殿に向かって右を上位とすることから、基本的には縄の綯いはじめである本(根元)を右に、末(穂先)を左にかけます。

『基本的に』の理由は、先ほどの『内』か『外』かが大切ということにかかってきます。

『社殿に向かって右を上位とする』のは、『外』から『内』に邪悪なものが入ってこないようにするためで、社殿が神域であるという考えからくるものです。

その逆で、『内』からかける(左を本、右を末)場合は、『内』にある悪しきものを『外』に出さないためになります。

その代表格といえるのが出雲大社で、古来から左を上位、右を下位としており、作法もほかの神社とは異なっています。

それは、御祭神が国譲り(くにゆずり)神話などで知られている大国主大神(おおくにぬしのおおかみ)ということに由来しています。

国譲り神話とは簡単にいうと、何もなかった国土を開拓し、国づくりをした大国主大神が、高天原の天照大御神に、豊かに育てた国をお返ししたという話です。

神話では円満に国譲りをしたかのように書かれていますが、要は大和朝廷に国が侵略された話であり、政治的に侵略という表現がマズイという観点から、『国譲り』と改ざんされた歴史のひとつともいわれています。

したがいまして、大国主大神は大和朝廷からすると敵国の王であり、反勢力となるわけです。

しかし、大国主大神は大きな力を持った神様ですから、怨霊となって禍(わざわい)をもたらされたら困ります。その予防策として、大国主大神の御霊を鎮めるために出雲大社を建立しました。

実際、出雲大社には祟り神(畏怖され忌避された荒御魂(あらみたま)を手厚くお祀りすることで強力な守護神とする信仰)としての側面もあるとされています。

要するに、大国主大神に『手厚くお祀りする代わりに、怨霊となってこの世にあらわれないでください』と、『内』へ注連縄をかけてお願いしているというわけです。

もちろん、ここで上げた説は諸説あるうちの一説。本当の歴史が明らかになっていない以上、なにを信じるのかはあなた次第というのが正直なところですが、注連縄の向きを参考にして、神域を示しているのか、なにかを封じているのかを自己判断してみるのも、おもしろいかもしれません。

注連縄の種類と用途

注連縄にはいくつかの種類があり、家庭にかける場合はその用途によって種類やかけ方が変化する場合があります。

もっともこれにも諸説あり、日本の神道的というよりは民間の俗説という部分が多いにあると思ってください。

1:鼓銅注連(つづみどうじめ)

両端が細く、中央が一番太い注連縄を「鼓銅注連」といいます。

とても大きなものがほとんどなので、鳥居や拝殿の前にかけられることが多く、一般家庭ではあまり見ることがない注連縄です。

2:大根注連(だいこんじめ)

綯いはじめが太く、徐々に先細りしていく、その名のとおり大根のような形をした注連縄で、東日本に多く見られる形です。

一般的な神社と同じく、向かって右を本、左を末にかけることを「入船」といい、お金や福、人を呼び込みます。

逆に、向かって左を本、右を末にかけることを「出船」といい、お金や人が出て行きやすくなるように願います。

ほとんどの家では玄関に向かって入船でかけますが、サラリーマンなど外で稼いで出世を望む家では出船でかけます。

3:牛蒡注連(ごぼうじめ)

綯いはじめからほぼ同じ太さですが、末の方だけが細くなっている注連縄で、その見た目から「牛蒡注連」と呼ばれており、西日本で多く見られる形です。

形は大根注連と少し似ていますが、牛蒡注連には基本的に入船、出船がありません。

ですから、神棚にかける場合は、願い事を込めない(邪心のない)牛蒡注連を使用し、神社と同じく本を右、末を左にかけるのが適当と考えられています。

ただし、商売をしている家などは、あえて大根注連を神棚にかけることもあるようです。

4:前垂注連(まえだれしめ)

細く均一に綯った縄に、〆の子と紙垂(しで)を垂らしたものもので、東西問わず一般家庭でも多く使われています。

家庭内の神棚、道路脇やビルの屋上にあるお社、家屋、地鎮祭、御神体、御神木など、様々な場所で目にすることが多い注連縄です。

5:注連飾り(しめかざり)

お正月飾りなど、おそらく注連縄の類で、日本人に一番馴染みがあるのが「注連飾り」ではないでしょうか。

注連縄に願いを込めながら縁起物を飾りつけたのが由来とされていますが、基本的には注連縄のような結界の意味はありません。

注連縄と同じく神様が宿ると思われる場所や、神様に留まってほしいと思う場所に飾るのですが、『神社のように、私の家も神様をお迎えするのにふさわしい場所ですから、どうぞいらしてください』と、神様に家へ来ていただくための依り代(目印のようなもの)だといわれています。

また、注連飾りに使われている飾りにはそれぞれ意味があり、

  • 紙垂・・・『神様の降臨』
  • 橙(だいだい)・・・『代々の繁栄』
  • 裏白(うらじろ)・・・『裏表のない清廉潔白さ』
  • ゆずり葉・・・『家計を譲り続ける子孫が絶えない』
  • 昆布・・・『喜ぶ(よろこぶ)』

ということをあらわしているとされています。

多くはお正月の飾りとして松の内の期間(あとで説明します)に飾りますが、注連縄をかけるほどではないけれど、しばらくの間、神様に留まっていただきたい場合には、注連飾りを飾るといいでしょう。ただし毎年必ず、松の内に交換と処分が必要となります。

家庭での注連縄の飾り方

家庭で注連縄をかける場所といえば、まずは「神棚」、そして家の中に邪気が入らないようにするという意味で、「玄関の正面(ドアの外側)」が一般的です。

方角などの向きは、家それぞれですから、神社の場合と同じく気にする必用はありません。

本と末の向きに関しても、神社と同じく、向かって右に本、左に末と思っておいて構いませんが、大根注連の場合は入船出船がありますので、ご家庭の用途に合わせてかけてください。

取り付け方は、家庭や地域により異なりますが、玄関の場合、玄関に釘を打ってしばるか、針金などで固定する。神棚の場合は、お社に紐でしばるというのが一般的です。

ただ、くれぐれも神棚などに注連縄本体を長い釘で打ち付けたりはしないでくださいね。少々手間はかかりますが、注連縄の裏側に竹ひごを入れて糸で固定し、竹ひご部分にタコ糸をかけて上から吊るすと、自然物のみでかけることができます。見た目にもキレイですし、注連縄の痛みも少なくなります。

注連縄の交換時期

注連縄の交換時期は、できれば毎年、年末の大掃除などで神棚の掃除をする際に、その年に採れた穀物(米や麦、麻)の稲藁で作ったものと交換するのがよいとされています。

しかし、なにより信心が大事とされているため、注連飾りと違って、痛むまで何年も同じ注連縄をかけ続けても大丈夫です。

現に、神社の注連縄も毎年交換するわけではなく、出雲大社の大注連縄は2017年に6年ぶりに交換されました。

ただし、大根注連は入船出船の効果が続くのはよくないとされているため、お正月飾りのように松の内に交換してお焚き上げに出すのがいいでしょう。

また、大根注連と牛蒡注連には地域信仰によって、本(太い方)から入った邪気を、末(細い方)で捕らえているという考え方もあるようで、まるでうなぎ漁の罠のようですが、こういった『邪気ホイホイ』的な考え方をする地域にお住まいの場合は、地域にならった方法で処分するといいでしょう。

注連縄を交換するのは、いつからいつまで?

いざ注連縄を交換するとなった場合、いつ行ったらいいのか迷いますよね。

家庭の注連縄の交換は、お正月飾りや注連飾りと同じく、「松の内」に行うのが一般的です。

  • 一般的な松の内の期間:12月13日~1月7日
  • 関西での松の内の期間:12月13日~1月15日

● 新しいものに掛け替える日 ●

上でもお伝えしましたが、年末に神棚の掃除をする際に交換するとよいのですが、なかでも、8がつく日はとくに縁起がよいとされています。そのため、できれば、12月18日か28日が望ましいでしょう。

また、29日、31日は縁起がよくない日とされているので、できるだけ避けてください。

8月がつく日がよい理由

古代日本では『8』は聖数であり、大きなものをあらわす数としたため。たとえば、八百万の神(やおよろずのかみ)、八咫鏡(やたのかがみ)など。

また、漢字の『八』は末広がりで幸運の数とされているため、縁起がよいといわれている。

29日、31日を避ける理由

29日は『9』の数字が入っている日であり、『苦』を連想させるため、縁起が悪いとされている。

31日は大晦日で、正月前日に慌ただしくするのは、神様に対して失礼である。

また、その慌ただしいさまが、急な不幸である『葬儀』を連想させるため、縁起が悪いとされている。

飾る日に関しては、注連縄だけでなく、正月飾りや注連飾り、鏡餅、門松、破魔矢なども同様です。

とくにお正月に関連した飾りを31日に飾るのは、『一夜飾り』といわれ、お迎えする年神様に対して大変失礼な行為とされていますので、できるだけ避けてください。

また、正月に関する飾りは、松の内の期間のみ飾ることを決まりとしています。鏡開きの日に食べる鏡餅を除いて、正月の注連飾り、門松、破魔矢など、必ず松の内の最終日(1月7日/関西は1月15日)に取り外すようにしてください。

注連縄を処分する方法

一般的な方法は、正月に関する飾りと同じく『どんど焼き』に持っていき、お焚き上げをしていただく方法です。

どんど焼きは地域により、「どんと焼き」「どんどん焼き」など様々な名称で呼ばれていますが、正月飾りや書き初めなどを焼き清める儀式(火祭り)であるため、1月の中旬頃に、だいたいどの神社やお寺でも(自治体でも)行われます。

仮に、どんど焼きに行けなかったとしても、神社やお寺では、どんど焼き以外の日でも、きちんとお焚き上げをしてくれるところが多いです。タイミングを逃したときは、一度、確認をした上で持ち込んでみてください。

また、どうしても神社やお寺に行けないという場合は、感謝の気持ちを込めながら、注連縄を細かくほどき、塩や酒でお清めしたうえで、丁寧に布や新聞紙などで包んで、一般ゴミとして出しても大丈夫です。

注連縄に垂らす〆の子や紙垂の付け方

注連縄には、たいてい〆の子と紙垂が付けられています。

その意味や起源は諸説ありますが、注連縄の縄は雷雲、〆の子は雨、紙垂は稲妻をあらわしているといわれており、注連縄が稲作信仰と深く結びついている故かもしれません。

〆の子というのは、注連縄に付けられている藁飾りのこと。

もともとは、七五三縄の由来にあるように、7本、5本、3本の〆の子を垂らすといわれていますが、現在ではあまり見られない形態となっており、神社によりさまざまですが、だいたい2箇所くらいに藁を2、3本垂らしたものが一般的です。

紙垂は、注連縄や注連飾りにもついている、白い紙で作られた稲妻型のビラビラです。

昔は木綿や麻を使用して作られていましたが、現在では奉書や白い半紙などで作られており、断ち型や折り方は、吉田流、白川流、伊勢流など、流派によりさまざまです。

実のところ、垂し方や数には確定された決まりはなく、注連縄の長さや〆の子とのバランスにより決めている部分もあるようです。

一般的には、四垂(よたれ)が多いのですが、二垂(ふたたれ)、三垂(みたれ)など神社や地域により、独自の決まりがある場合もあります。必要に応じて、事前に神社や自治体などで確認してみてください。

注連縄の作り方(家庭用の前垂注連)

近年、注連飾りなどは安価で買えるようになりましたが、注連縄はなかなか難しいですよね。

実は注連縄は、藁さえ手に入れば、案外簡単に作れてしまうんです。

しかも細身の前垂注連ならば、3~5本くらいの藁を足しながら綯っていくので、ホームセンターなどで売られている稲藁が1束あれば、だいたい大丈夫です。

最初は縒(よ)りと綯(な)いが難しく感じるかもしれませんが、単純作業なのですぐに慣れますし、普段から趣味でマクラメ編みなどをなさっている方なら、本当に簡単に作れます。

『よし! 注連縄、作ってみよう! 』と思われた方のために、作り方を記しておきます。

用意するもの
  • 藁束(作る注連縄により束数が変化しますので、必要に応じて手に入れてください)
  • 水を含ませた藁を入れる(包む)ビニール
  • 藁を叩く槌や棒
注連縄作りの準備(注連縄を作る日の前にやっておくこと)
  1. 藁を手に入れる(ホームセンター、園芸店、植木屋、農協、インターネットなど)
  2. 注連縄を作る前日に藁に水をかけ、ビニール袋などに入れて水分を含ませておく(藁を清める、折れにくくなる、手に馴染みやすくなるなどの意味があります)
注連縄の作り方
  1. 槌や重みのある棒などで藁全体を叩いて柔らかくし、細工をしやすくする。
  2. 必要な藁束をトントンっと揃え、藁の根元を切りそろえる。
  3. ほぼ均等になるように2束に分ける。
  4. 1本の藁を半分に折り、『止め(ストッパーなど呼び方はいろいろあります)』を作る。
  5. 2束の藁の間、根元から少し上くらいの位置に、輪になっている方を下にして『止め』を挟む。
  6. 2つの藁束の根元を左へ数回ひねる。
  7. ひねった部分を足などでしっかり固定し、それぞれの藁束を左右の手でもつ。
  8. 左右の手をこすり合わせるように、右手を手前に引き、それぞれの藁束に根元から見て反時計回りの縒り(より)をかける。
  9. 縒りをかけると同時に左右の藁束を根元から見て時計回りに綯う。
  10. 8と9を繰り返す
  11. 藁の長さが足りなくなったら藁を継ぎ足す。
  12. それぞれの束を均等に継ぎ足しながら、また8と9を繰り返す。
  13. 必要な長さまで綯ったら、穂先を止める(しばる)。
  14. 細かく飛び出した藁を切り整える。
  15. 綯いはじめの藁を『止め』の輪に絡めてほどけないようにする。
  16. 『止め』を切り落とさないように気をつけながら、綯いはじめ(本)と穂先(末)を切りそろえる。
  17. 出来上がった縄に〆の子(残った藁数本)と紙垂(別売り、もしくは自作)を垂らせば、注連縄の出来上がり
注連縄をなうポイント
  • 綯うときに縒りが戻らないように気をつけながら、しっかりと根元で綯う。
  • 藁を継ぎ足すときに、片方の藁の尻尾を2、30cmほど出しておくと、そのままその尻尾が〆の子になり、後から〆の子を挟む必要がなくなります。

〆の子も同時に作る綯い方がわかりやすい動画です。

注連縄の作り方(動画)

紙垂(しで)の作り方(吉田流)

せっかく注連縄を自作したのだから、紙垂も自分で作りたい! とおっしゃる方のために、紙垂の作り方も記しておきます。

用意するもの
  • 白い半紙(白い奉書紙)
  • ハサミもしくはカッター
  • 白衣(白い衣服であれば大丈夫です)
紙垂(しで)の準備
  • 白い半紙(白い奉書紙)を注連縄や〆の子のサイズに合わせて切る。※半紙であれば、だいたい縦に3分割するとなんとなくよいサイズの長方形が出来上がります。
  • 紙垂は神聖な神具にあたるので、身を清めてから白衣を着用する。
  • 紙垂の作り方
  • 準備した半紙(奉書紙)を山が左にくるように縦半分にふたつ折りします。ポイント:半分に折ったとき、正方形に近いと出来上がりがキレイです。
  • 四等分になるように、縦の折り目を作り、中にできた3つの折り目のうち、左右の折り目は上から、中央の折り目は下から、それぞれ3分の2程度の長さで切れ目を入れます。
  • 左から順に切り込み部分を手前に折っていく。
  • 注連縄に挟み込みやすく、かつ抜けにくくするため、一番左の上端の部分を三角に折ったら完成です。
紙垂作り方1
紙垂作り方2
紙垂作り方3
紙垂作り方4
紙垂(しで)の作り方
  1. 準備した半紙(奉書紙)を山が左にくるように縦半分にふたつ折りします。ポイント:半分に折ったとき、正方形に近いと出来上がりがキレイです。
  2. 四等分になるように、縦の折り目を作り、中にできた3つの折り目のうち、左右の折り目は上から、中央の折り目は下から、それぞれ3分の2程度の長さで切れ目を入れます。
  3. 左から順に切り込み部分を手前に折っていく。
  4. 注連縄に挟み込みやすく、かつ抜けにくくするため、一番左の上端の部分を三角に折ったら完成です。

まとめ

注連縄がある場所は神聖な場所、もしくはなにかを封じている場所であるということをご理解いただけましたでしょうか。

神社など、立ち入り禁止の札が立っていて、注連縄が張ってある場所には、どれだけキレイな場所であろうと、絶対に『インスタ映え~♪ 』などとふざけて立ち入ってはいけません。

日本では、各地で多くの注連縄を見ることができます。つまりそれば、それだけ日本には神聖な場所や危険な場所が多いということでもあるんです。

神様を信じるかどうかは人それぞれですが、もしも存在するのであれば、注連縄のあちらとこちら、お互いの領域を侵すことなく共存していくことが、結果的に自分の幸せにつながるのではないでしょうか。

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