目的と目標の違い、あなたはきちんと説明できますか?
目的と目標を混同するあまり、思ったような結果を出せず苦悩している人がいます。目的と目標の違いを正しく理解し、それぞれに意味のあるものをセットしましょう。望む結果を出すためには、目的と目標を正しく設定することが不可欠です。
目的と目標は一見似ていますが、その意味するところはまったく別のものです。
すぐに達成できるものではなく、長期的な、大きな結果を求める際には、その違いを明確にしていないとなかなか達成が難しくなってしまいます。目的と目標の違いをはっきりさせ、今後の結果をより良いものとしていきましょう。
目的は目標の先にある
文字通りに解釈すると、目的とは目指すべき的、目標とは目指すべき標(しるし)です。
目指している的にたどり着くために用意されるのが標ということです。目標はあくまでの標であって、それを目指していくものではありません。しかし、目的にたどり着くためにはその道筋にそった標があったほうがスムーズに到達できます。
目的への道標(みちしるべ)となるものが目標なのです。
目的を達成するために立てられるものが目標ですので、目的は目標の延長線上に設定されている状態が正しい状態です。
目的は1つ、目標は複数
目的は最終的に辿り着くところですから1つです。これが複数になると軸がぶれてしまっています。今、何のためにそれが必要なのか把握しきれていない状態と言えます。
多くの場合、その複数の目的を包括できる目的があるはずです。それが本当の目的である場合が多くありますので、考えてみてください。
対して目標はいくつも設定できます。目的への道標ですから、むしろ複数あったほうが目的の達成はしやすくなります。一歩ずつ一歩ずつ目的に近づくためにあらゆる角度から目標を立て、道標としてください。
例)目的:会社の利益率を上げる。
例)目標:個人の営業成績を上げる。利益率の高い商品の販売件数を倍に伸ばす。毎日得意先に電話をする。
目的は到着地、目標は過程
目的は目標を辿って行くと得られるものです。
一つひとつの目標を達成し、一歩ずつ目的に近づいていきます。その目標達がすべて達成されたとき、目的が得られることになります。言い換えれば目標は目的をクリアするための課題とも言えます。
目的地という言葉あるのに、目標地という言葉がないということが理解を助けるかもしれません。
目標とは目指すべきものではないのです。目的が目指すべきものであり、その経由地として目標が存在しているのです。
目的は抽象的、目標は具体的
目的は文字通り目指すべき的であり、何がしたいのかを問われたものです。なぜそれをしたいのか、なぜそうしないといけないと思ったのかを突き詰めていったものが目的となります。
また、それは多くの場合、概念的なものとなります。
何をしたいのか、今何が必要なのか、そしてそれは何故なのか。この「何故なのか」の部分に対する答えが目的となります。
対して目標はそれを達成するために示される標となります。
これは目的をブレークダウンしたものになります。ブレークダウンは、達成可能なレベルになるまで落としこんでいきます。これは具体的なものにする必要があります。
目標を達成する手段がわからないようであれば、再度、落としこみを行います。どうすれば目的を達成できるのか、今何をしなければいけないのか、どうやればいいのか。「このどうやればいいのか」に対する答えが目標となります。
抽象的な目的に対し、達成可能な具体的な目標が複数できて、ようやく目的、目標の設定が完了です。
目的は客観的、目標は主観的
目的とは抽象的であるがゆえ、客観的に見てもわかりやすいものとなっています。また、それぐらい大きなものが目的となるよう設定することがよいです。
例)航空宇宙学を発展させる
対して目標は目的を達成するための道標であり、課題ですので、自分がまずクリアすべきものが設定されています。その点からしても主観的な目標になってきます。
例)NASAに入る→ハーバード大学に入る→高校で一番の成績を取る→次のテストで満点を取る→家に帰ってから毎日4時間勉強する
目的をどんどんとブレークダウンしていくと、今現実的に目の前に見えてきている課題が出てきます。それらはすべて主観的な目標であるはずです。
まとめ
いかがでしたでしょうか?
目的と目標は似て非なるものです。
どちらも片方だけの理解では、望む結果を得ることはできず、両方をちきんと理解し、設定して初めて、いい結果が得られます。
大きな目的に対して、実現可能な小さな目標をいくつも設定し、1つずつクリアしていってください。そうすれば自然と大きな目的を達成することができます。
この目的、目標の設定は、会社でも学校でも家庭でも何にでも応用がききます。自分が今必要とする目的に向け、現実味のある目標を適切に設定し、目的を達成していってください。