気功をはじめるには、教室に通うのも良し、やり方を覚えれば家でもおこなうことができます。
最近は、本やDVも出版されているので、十分、独学で覚えることもできます。
ここでは、10分あればできる気功のやり方をご紹介します。
気功の修練は、実践を少しずつでも良いので続けることで、効果が出やすくなります。
リラックスして楽しんでいきましょう。
まずは準備を
気功の最大の効果は、リラックスです。
そのためには、導入部分からリラックスモードに切り替えていきます。
私たちの日常は、脳が緊張~興奮モードになっています。
呼吸が浅く、緊張を強いられ、時に不安や恐怖を感じながら、しかし、がんばらなくてはいけない、という戦闘モードで過ごしています。
この時の脳波は、ベータ波です。
とにかく、リラックス効果をあげるための準備をしていきます。
「足もみ」をしてみましょう。
足もみですが、あぐらをかいて行うのがおすすめです。
そして、足をさわりやすい安楽な座り方をして、両手で足をもんでいきます。
足裏に両手の親指がくるようにつかみ、足の親指側からかかとに向かって押してきます。
手指の位置を足の親指側→中央→小指側とずらし、全体をよくもみほぐします。
この足もみですが、足をさわっていると、なんだかとても安心する気持ちになってきます。
そして「足裏たたき」と続きます。
やり方は、手でげんこつをつくり、足の裏をポンポン叩きます。
足裏には、湧泉という経絡(気の通り道)の中でも大きな出入り口、門があります。
この門を柔軟にし、刺激を与えることで、気を通りやすくします。
スワイショウで体を刺激する
やり方ですが、ここでは2つご紹介します。
手を前後に振り、邪気を払う
膝を緩めて立ち、手をぶらりぶらりと前後に振っていきます。
手の甲が前側、手のひらが後ろ側になっていますね。
前後の振り幅はここでは意識をしません。
自然と大きく振れるようになってきたら、前に手が振れた時に、指先から体に不要なものがでていくのをイメージします。
手のひらをここでわざわざ返す必要はありません、とにかく前側に放り投げるようなイメージで邪気をはらっていきます。
次にほんの少し、振りに意識を向け、前は少し、後ろは強めに振るようにします。
このやり方ですと、後ろに何かを手のひらから放り投げているイメージを起こすことができるので、どんどん放り投げていきましょう。
手をでんでん太鼓のように振り、体を叩いて刺激する
次にもう一つのスワイショウのやり方をご紹介します。
こちらも、最初は自然に体に手を巻きつけるように振ります。
振れてきたらウエストをひねってもかまいません。
やり方は、右手の甲で臀部左側を叩き、その時、左手のひらで腰のあたりを叩く、ウエストのあたりに手を巻きつけていく、肩や腕も同様に叩いて下さい。
振り幅を小さくし、下腹と腰椎を叩いていきますが、ここはウエストのひねりはなく、手の旋回のみでおこないます。
このやり方は、振り幅の大きい、小さいで叩く位置が変わり、体の上下(肩~臀部まで)でも叩く場所が変わるので、どこを叩くか意識して叩き、まんべんなく叩いていきます。
気功の功法によっては、かなり体をひねるものがあり、いきなりやるよりは「気功をやるね」と体に意識を向けていくことも必要なのです。
意識して立ってみる
おそらく、どこの気功教室でも本でも共通しているでしょう。
やり方ですが、足は肩幅に広げて立ち、膝の力を緩めて立ち、手は自然にだらりとします。
背筋を伸ばし、顎をひき、舌先を上あごにつけておきます。
やり方の最大のポイント
目は開けていても構いませんが、半眼といって完全につぶらない状態で、口には微笑みを浮かべた仏さまのようなお顔をつくります。
微笑み、笑顔がここでは一番大切なので、無理にでも口角をあげ、笑顔をつくります。
調和の暗号を唱える
十字真言を覚え、心の中で唱えられるようにします。
アン・ジン・ミー・ピー・ジー・パー・ヤー・イン・フォア・ディン
生命活動に係わるDNAをあるべき波動に整える10の胎音(たいおん)のこと。
胎音とは、母親のお腹にいる時に受ける波動を指します。
この十字真言を唱えると、身体の60兆個の細胞すべてに調和の波動が伝わると言われています。
暗号に功法を合わせる
では、実際にやってみましょう。
やり方は、先ほどの立ち方を思い出して下さい。
手は体の前、下腹あたりでで甲を合わせます。
アン、ジーで合わせたままゆっくりと上げていきます。
ミーで両手を胸まで引き上げ、腕を水平にあげますが、この時に中指同士をくっつけ、少し動きを止めます。
ピーで手を上昇させ、顔の前あたりでくるりと手のひらを回転させ、手の甲をみながら両手を頭上に伸ばします。
ジーでかかとはつけたまま、腕をぐっと押し上げます。
パー、ヤーで天を開くイメージで両手を左右に開放しますが、やり方は腕をまあるく弧を描くように水平になるまでおろしてきます。
インで左右にぐっと気を押し広げるようにします。
フォアで水平の腕をふわっと気を集めるかのように動かして、ディンで下丹田にぐっと気を押し込んで収功します。
この時、女性は右手、左手の順で下丹田に重ね、気を押し込みます。
収功
気功では、最後に集めた気を下丹田に収めてエネルギーを貯蔵していきます。
このエネルギーが足りなくなってくると、身体に不調が起きてきます。
そのため、エネルギーを補充するため、気功の実践を継続していく必要があるのです。
やり方は、集めた気を下丹田に収めたら、体に気功が終わったよ、という合図をします。
何をするかというと、気功の一つの功法が終わった時、さきほどの真言だと「ディン」の時に手で押し込むのと同時に唾液をごくり、と呑みこみます。
そして、全ての功法が終了したら、全身をくまなくさすり、気功の修練を終えます。
慣れてくれば、準備、功法3回をやっても10分でできるようになります。
まとめ
今回は、一つの功法のやり方をご紹介しました。
気功はたくさんのやり方があり、今回の体を動かすやり方は『動功』と言います。
気功には、
- 座禅や瞑想に似ている静功
- 手を使って全身をくまなくさする按摩功
- 呼吸に特化した功法
- 天と地のエネルギーを感じていく功法
- 腎臓、心臓のための気功
など、本当にたくさんの種類があります。
その中から、自分にあった続けやすい気功を見つけることが大切です。
気功を続けていくと、心身共に気が満ちた状態を体験していくことになります。
この状態が続くと、実はシンクロが起こりやすくなったり、ひらめきが得られ、物事が解決しやすくなります。
毎日が過ごしやすくなっていきますので、ぜひ、日々の生活に気功を取り入れていきましょう!