最近、朝から体が重い。
疲れるとむくんでいる感じがする。
そんな症状は、ありませんか?
その体の疲れやむくみは、リンパの流れが悪くなっているのが原因かもしれません。
リンパマッサージでリンパの流れをスムーズにすれば、あなたの疲れやむくみは簡単に改善できるかもしれません。
とくに、もしむくみが脚にでやすいのなら、リンパマッサージを試す価値ありです。
リンパマッサージの効果を、実際に自分の体で体感してみてください。
リンパとは?
全身に張り巡らされた血管のような管を「リンパ管」と呼びます。
そのなかを流れているのが「リンパ液」です。
このリンパ液は別名、「体の下水管」と呼ばれており、体内の老廃物を上手に流す役割を担っています。
具体的には、毛細血管では処理しきれない老廃物や脂肪、タンパク質を、リンパ液がかわりにクリーニングして血液に戻しています。
また、私たちの体にはリンパ液が流れ、その途中に「リンパ節」と呼ばれる部分があります。
あなたの体の関節をみてください。
その関節の部分にリンパ節があり、その部分で体に不要な物質をキレイに処理しています。
このリンパ節は、なんと全身で600カ所もあります。
さらにリンパ節は、免疫によって有害な菌から体を守る役割も担っています。
つまり、リンパの流れが悪いと、むくみだけでなく免疫機能も弱くなってしまうのです。
熱がでたときに、首や足のつけ根が腫れた経験はありませんか? もしくは、風邪をひいてのどが腫れた経験はありませんか?
その腫れている部分は、リンパが悪い菌と戦ってくれている状態にほかなりません。
リンパマッサージに期待できる効果とは?
リンパマッサージとは、リンパが上手に流れるようにお手伝いするものです。
実は、脚のリンパ液はとくに滞りやすいといわれています。
脚のリンパ管には逆流弁があるのですが、年齢とともに、その逆流弁の力は弱くなります。その影響で、リンパ液の流れが停滞してしまい、それが「むくみ」としてあらわれることが多いのです。
血液の流れは、心臓がポンプの役割を担っているため流れますが、リンパ液の流れは、筋肉運動で流れます。
そのため、運動不足やじっとした生活が長く続いてしまうと、リンパの流れが停滞する可能性も高まります。
さらに、全身に約600カ所あるリンパ節も、年々働きが弱くなるのですが、リンパ節でリンパ液が停滞すると、上手に老廃物を処理できなくなってしまいます。
その停滞してしまっているリンパ液を流すお手伝いをするのが「リンパマッサージ」になります。
リンパマッサージは、リンパの流れを正常に促すように働くため、デトックスに効果的です。
さらに、リンパマッサージでリンパの流れがスムーズになると、不要な物質は早く処理され、むくみにくい体になることができます。
尚、お肌をきれいな状態に導く効果もリンパマッサージはあるのです。
効果のあるリンパマッサージは痛い?
リンパマッサージは痛いものと思われやすいのですが、実際には痛い程の圧をかけなくても、リンパ液の流れを促すことはできます。
リンパマッサージで流すリンパ液は「浅リンパ」と呼ばれる皮膚のすぐ下の部分にあるリンパ液です。
そのため、力を強くいれなくても優しくゆっくりとした動作で、リンパの動きを促すだけで効果十分です。
尚、リンパマッサージでもっとも重要なのは「リンパ節」のマッサージになります。
リンパ液の流れがよくなっても、リンパ節で滞ってしまっては、本末転倒。
基本的にはリンパ節でリンパ液が停滞しないように、リンパ節の流れをスムーズにしながら、全身のリンパ液の流れを促すのがベストな方法です。
自分でリンパマッサージをおこなう時も、優しくゆっくりとした動作でおこなうことを覚えておいてください。
痛気持ちいいのが好きな人は、すこし強めの刺激でも構いません。
効果的なセルフリンパマッサージの方法
まずは、自分でリンパマッサージをしてみましょう。
フェイスの場合は、クリームを塗るときやクレンジングのときに。
ボディの場合は、お風呂上りにボディクリームを塗りながらがオススメです。
1.鎖骨のリンパマッサージ
まずはじめは、リンパ液が最後に流れ込んでくる鎖骨周辺をマッサージしましょう。
そうすることで、フェイスや脚のリンパを流すとき、スムーズにリンパが流れ込んでくれます。
手にクリーム、または、クレンジングオイルをたっぷり取り、右手の人差し指と中指で左側の鎖骨を挟んでゆっくり、やさしくさすってみてください。
7~8回おこなったら、次は反対側です。
左手の人差し指と中指で、右側の鎖骨を挟んでゆっくり、7~8回やさしくさすります。
マッサージ前と比べて、鎖骨に少しくぼみができればOKです。
これで、リンパが最後に流れこんでくる場所の準備が完了したことになります。
この動作は、脚だけリンパを流すときであっても、まずはじめにおこなうようにしてください。
2.フェイスのリンパマッサージ
クリームやクレンジングオイルを手にたっぷりとなじませたら、人差し指と中指で耳をはさむように、上下にゆっくりと優しくさすります。
こちらも7~8回が目安です。
少し、耳の周辺がポカポカしてくるのがわかりますよね。
次に、中指と薬指で、目の周りをリンパマッサージします。
はじめは、眉毛の眉頭から眉尻に。
次に、目の下を目がしらから目じりに、ゆっくりと優しくさすりながら、こめかみにリンパ液を流すイメージでおこないます。
最後に、中指がこめかみにくるように手で頬を包んだまま、その手を耳の後ろにすべらせて、ゆっくりと鎖骨に降ろします。
こちらは、5~6回、触れている部分がポカポカしてきたら完了です。
いつまでも若々しい肌を保つには、このマッサージがオススメです。
3.お腹のリンパマッサージ
お腹のみぞおちの部分には「乳び層」という部分があります。
乳び層は、脚や腸から流れてきたリンパ液が集まる場所になるため、乳び層の流れをよくすれば、下半身のリンパの流れもよくなるのです。
まずは、鼻からゆっくりと息を吸いながら、お腹を膨らませます。
その後、ゆっくりと口をつぼめて、お腹をへこましながら息を吐くだけです。
みぞおちに手をあてると、上手にできます。
4.下半身のリンパマッサージ
一日の終わりには、むくみを改善する下半身リンパマッサージがオススメです。
まずは、脚のつけ根に手をグーにしてあて、ゆっくり押して離してをくり返します。
脚のつけ根にかたい部分がみつかったら、その部分を少し柔らかくなるまでマッサージするのがコツです。
そして、ペットボトルにお湯を入れて、膝の裏がペットボトルにあたるように座り、脚をスライドさせながら動かします。
最後に、ボディクリームを手に取り、くるぶしの周囲をクルクルと優しくマッサージをしてください。
その後、足先から脚のつけ根に向かって、やさしくリンパを流すイメージでマッサージしましょう。
5.わきの下のリンパマッサージ
肩こりがツラい人は、このわきの下のリンパマッサージが効果的です。
まずは、右手でグーをつくります。
そのグーを左のわきの下に入れ、左腕を上下左右に、自分が心地よいと思う程度に動かしていきます。
次に、今度は左手でグーをつくり、同じように右のわきの下に入れ、右腕を上下左右に動かして、わきの下をほぐしていきます。
コツをつかむまではちょっと難しいかもしれませんが、凝っている肩を直接もむよりもスッキリするので試してみてください。
1回につき、1~2分がオススメ。
おこなう時は、深呼吸をするとさらに効果的です。
効果的なリンパマッサージ店を予約するポイント
効果のあるリンパマッサージをしてくれるお店かどうか判断するには、予約の前に次のことを聞くといいでしょう。
- リンパマッサージは痛くないか
- 頸部、腋窩(わきの下)、鼠経(脚の付け根)、膝の裏、鎖骨のリンパを流してくれるか
- 乳び層のマッサージは含まれているか
- リンパ節だけでなく、全身のリンパも一緒に流してくれるか
- 一度でリンパの流れがすぐに改善するか
この5つはかなり重要なポイントになりますので、要チェックです。
1.リンパマッサージは痛くないか
痛いのを必死に我慢するようなリンパマッサージは、はっきりいってオススメできません。
痛いリンパマッサージで一時的にリンパ液の流れが促されたとしても、最終的には痛さで体が委縮してしまうため、すぐにリンパ液の流れは滞ってしまいます。
2.頸部、腋窩(わきの下)、鼠経(脚の付け根)、膝の裏、鎖骨のリンパを流してくれるか
頸部、腋窩、鼠経、膝の裏、鎖骨のリンパ節は、リンパマッサージにおいて必須のほぐしポイントです。
この部分のリンパが停滞していては、他のリンパの流れがよくなっても、結局うまく流れません。かえって体が辛くなることさえあります。
3.乳び層のマッサージは含まれているか
お腹にある乳び層のマッサージも、リンパマッサージには必須といっていいでしょう
4.リンパ節だけでなく、全身のリンパも一緒に流してくれるか
リンパ節だけでなく、全身のリンパも一緒にながしてくれるかどうかも、とても大切なポイントです。
リンパ節だけ流したところで、全身のリンパの流れが悪くては老廃物は流れてくれません。
5.一度でリンパの流れがすぐに改善するか
もっとも大事なのが、一度でリンパの流れが改善するかどうかです。
意外だと思うかもしれませんが、一度くらいのリンパマッサージでは、リンパの流れは改善されません。
自分では流せないリンパの流れを、その場では一時的に改善できたとしても、少し時間がたてば、また悪くなるのが普通です。
ですから、その事実を正しく説明してくれないお店だった場合、理由は異なれど、それなりでしょう。
リンパ液の流れを継続的に改善するためには、定期的にリンパマッサージを受けるようにしてください。
人によってその期間はさまざまですが、1か月に1回、または、2週間に1回くらいの頻度でリンパマッサージを受けた場合、ほとんどの方が楽になったといっています。
リンパマッサージの効果を高める方法
日常生活の過ごし方をすこし変えるだけで、リンパマッサージの効果を高めることができます。
リンパマッサージの効果を高める方法のなかでも簡単なものを5つ紹介します。
1.深呼吸をする
深呼吸をすることで、肋骨の筋肉や横隔膜、乳び層が刺激され、それがリンパの流れを促してくれます。
2.歩く
歩くことで脚の筋肉をつかうため、リンパ液の流れが促されます。
3.軽い運動をする
軽い運動をすることで、全身のリンパ液の流れが促されます。
4.手首を回す
手首を回すことでリンパ節を刺激され、リンパ液の流れやすい状態になります。
5.足首を回す
足首を回すことでリンパ節を刺激され、リンパ液の流れやすい状態になります。
たったこれだけ? と思うかもしれませんが、本当にたったこれだけのことで、リンパの流れは改善します。
筋肉を動かして、リンパ節に刺激を与える動作を増やしてみてください。
まとめ
いかがでしたか?
リンパの役割やリンパマッサージの効果、効果的なセルフリンパマッサージの方法は参考になりましたか?
効果的なリンパマッサージをしてくれるお店の選び方は、忙しい方はとくに参考にしてくださいね。
リンパの流れは健康の維持や美容に、欠かせないアイテムです。
自分に合った方法で、リンパも人生も、滞りのないものにしていきたいですね。