『もう、人を信じられない』
それは裏切りの結果でしょうか。挫折の結果でしょうか。
わたし達に振りかかる問題の多くは、人間関係の問題と言われています。人の間で生きるわたし達は、それでも人の中で生きていかなければなりません。
『もう、人を信じられない。それでも、人を信じられる様になりたい』
そんなあなたへ今回は、人と信頼関係を築く3つの考え方を提案します。
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相手を評価しない
もしもあなたが、信頼というものを『信じる』『信じない』の2択だと考えているのであれば、まずはそれを捨てましょう。人との信頼関係は小さなピースを積み上げていくことだからです。
人との出会いで大切なことは『評価』をしないということです。なぜならば、出会ったばかりの人のことはわからないからです。
あなたの過去の経験が、頭をよぎる事もあるでしょう。『また、同じかもしれない』と不安に思うこともあるでしょう。
しかし、それは今の相手とは関係のないことです。
相手を評価してしまうと、そこからは評価の内容に合ったことばかりを拾ってしまいます。その結果『やっぱり、人を信じられない』という結果が出来上がるのです。
信じられない理由を拾う、そんな努力はやめましょう。それよりも相手の言葉を聞くことに注力しましょう。心ここにあらずということは、相手には伝わりやすいものです。
『この人はこういう人だろう』と決めつけないこと、それが人を信じられない状態から抜け出す、第一歩です。
小さな約束を守る
出会ったばかりの人のことを信じるべきか? それはとてもリスクが大きいことです。
では信じないのか? そうではありません。
先にも言いましたが、信頼とは2択ではないのです。信頼を2択と考えてしまう裏には、不安が隠れていると考えます。
『自分自身に不安がある。だから相手に任せたい』
そんな弱さがあるように感じます。不安に急かされ、答えを急いだ結果が『信じるか』『信じないか』の2択となります。
リスクの大きな選択では、それに掛ける期待も大きくなるでしょう。しかし、重要な事は『相手はその期待に答えてくれるとは限らない』ということです。
あなたが相手を信じるかどうか迷っているように、相手もあなたを信じるかどうかを迷っています。それはそうです。相手もあなたのことを、まだよく知らないのですから。
そんな時、一方的に大きな期待を掛けられては、相手は重荷に感じます。それでは相手が逃げ出してしまっても仕方がないのではないでしょうか? その結果『人を信じられない』というのであれば、厳しいようですが身勝手でしょう。
相手に期待をするのであれば、まずは自分を信頼してもらうことが必要です。なぜならば、人は信頼を寄せる人の為に、自分の時間を使いたいと思うからです。
では、どうするのか?
信頼関係を築くことは小さなピースを積み上げることです。小さなピースとは『約束』です。
始めは相手の負担にならないような、小さな、ほんの些細な約束をすることです。そして、まずはあなたがその約束を守ることです。『人を信じられない』という前に、あなたが自分の信頼を積み上げることです。
次に、相手が約束を果たしてくれた時には『ありがとう』を伝えましょう。相手が自分の人生の一部をあなたの為に使ってくれたということは、間違いなく『有り難い』ことなのですから。
自然体の自分でいること
信頼関係を築く為には相手を評価しないことが重要です。それと同じ様に、自分自身についても評価しないことが重要です。
ここでいう評価とは、誤った評価です。誤って高く評価すれば、相手を見下す事になります。誤って低く評価すれば、相手に依存する事になります。
重要な事は、自然体の自分でいることです。自然体の自分でいる為に最も重要なことが、嘘をつかないことです。
自分のできることに嘘をつかない。
自分のできないことに嘘をつかない。
それを相手に伝える時に、嘘をつかない。
嘘をついた結果、うまくいくこともあるでしょう。しかし、その嘘を自分は知っています。自分に嘘を付いていると言う現状を抱えることは、相手も嘘を付いているのではないかという疑心に繋がります。
人を信じて行動を共にするには、相手を待つ時間も必要になります。その間相手の行動が見えない状態では、小さな疑心は大きくなります。行き過ぎれば『もう、人を信じられない』と叫ぶ事になります。しかし、それを生み出したのはあなたのついた嘘です。
人は良くも悪くも、自分の中にある感情を相手も持っていると考えます。相手を信じる為には、自分を信じると言う感情を自分が持っている必要があります。
嘘をつくことは、信頼の感情を持つためのスタート地点をマイナスに設定することです。マイナスからのスタートでは、人があなたの為に動いてくれたとしても、人を信じられない状態のままでしょう。
あなたは自分に嘘をついていないでしょうか?
あなたは相手に嘘をついていないでしょうか?
嘘に気づいたのであれば、それを素直に認めることです。そして『ごめんなさい』を伝えましょう。
『人を信じられない』というのであれば、まずは自然体に立ち返ることです。
言ってる意味が、長々でつまらない!
嘘をつかなかったら人間関係が崩れると思います。相手を思いやるには自分に嘘をつかなければならないときがあります。
Rさん自身、本当は気づいているとは思いますが、嘘をつかなければ継続できない人間関係って寂しいですよね。色々なしがらみから簡単に切れない関係なのでしょう。とはいえ、相手を思いやると言いつつ、その実、保身のための嘘というのが実際のところなのではないでしょうか。大きなお世話かもしれませんが、自分のためにつく嘘って、大小問わず、自分を貶めるものなので、なるべくつかないようにする(つかなくていい環境に身を置く)ことをおすすめします。少なからず、心が軽くなりますよ。