セレンディップとは何か知っていますか?
『セレンディップの3人の王子』という童話がありますが、セレンディップとは、現在のスリランカのことです。
イギリスの政治家で、小説家のホレス・ウォルポールが生み出した造語に、セレンディピティという言葉がありますが、これは、聞いたことがある人もいるのではないでしょうか?
この言葉の意味は、ふとした偶然がきっかけで、思わぬ幸運を手にするという意味です。
運命の人にめぐり会いたいと願う人は多いと思いますが、恋愛だけでなく、仕事など日常生活の全てに言えることです。
では、どの様にしたら、幸運をつかむことができるのか、7つの方法についてお話します。
セレンディピティについて、理解を深める
セレンディップの3人の王子を知るには、まず、セレンディピティについて知らなければなりません。
今、科学の世界でもセレンディピティという言葉は注目されていて、周到かつ綿密な計画をするのではなく、運命に導かれるように、貴重な発見をすること、もしくはその能力のことを指します。
つまり、普通の人では気づかない様なことを、よく観察して、諦めずにそれを乗り越えようとした時に発見できる、素晴らしい『ひらめき』のことです。
『良い事がない』『うまくいかない』と嘆く前に、まずは、目の前の問題に向き合い、五感をフルに使って、解決へと導いて下さい。
あなたの足かせとなっていたのは、あなた自身だった事に気づくことでしょう。
セレンディップの3人の王子の謙虚さ
自分など国を収める王にはふさわしくない、そんな能力はないという謙虚さをセレンディップの3人の王子は持っていました。
これは、日本人特有の奥ゆかしさにも通じるものがあります。自信を持つことは大切ですが、権威や地位を鼻にかけて傲慢に振る舞うことは、好まれる人格とは言えません。
謙虚でいることは、損に感じるかもしれませんが、そうある事で関係は好転します。それにつけ込んで、横柄な態度を取って来る様な人は、最初から相手にしなければ良いのです。
『情けは人のためならず』ということわざの様に、いずれは思いもかけない幸運が舞い戻って来るのですから。
セレンディップの3人の王子の思いやり
『セレンディップの3人の王子』という童話は、3人の王子が旅に出て、鍛錬するというおとぎ話です。
故郷へ帰った後、それぞれ別の国の王になったというお話ですが、権力を持った人間ほど、優しくなければいけません。なぜなら、人のことを思いやれる人でないと、この人に着いて行こうという気になりませんから。別の言い方をすれば、信頼できる人であることが、権威を持つ者の条件なのです。
最近は、クレーマーと言われる人が多いですが、店員の態度の質が落ちているのも事実です。これは、どちらも自分の立場ばかり主張し、相手の立場に立てていないのです。考え方を変えてみると、自分が相手の立場なら、どんな思いをするだろう、というひらめきを得て、思いやりを持って行動すれば、きっと何か気づかなかった事が見えてきます。
困っている人に手を差し伸べ、温かさがあり、人の苦労を理解できる人でないと、人の上に立つ資格はありません。
セレンディップの3人の王子の聡明さ
セレンディップの3人の王子は、どんな問題も解決できる聡明さを持っています。
推理ドラマが流行していますが、シャーロックホームズも驚くほどの観察眼を持った3人の洞察力には、感服します。ほんのささいなヒントを見逃さず、それらを繋ぎ合わせて、解決へと導くのです。それが裏目に出て誤解されてしまい、囚われてしまうのですが、程なくして、誤解は解けます。結果的に、その聡明さが買われ、人々の役に立つ仕事をする様になるのです。
この、ほんの些細なヒントこそ、まさにセレンディピティそのものなのです。
セレンディップの3人の王子の敬意
セレンディップの3人の王子は、父である王を尊敬し、目上の兄に対する敬意を持っています。これは、現代社会では、欠落していると言えます。
損得勘定だけで行動する人や、人の能力を素直に認められない人が多いのです。自分だけ得をしようという考えが、常に頭の中にあり、負けたくないという過剰な心理は、相手を陥れることさえ考えてしまうのです。
自分より能力の高い人は、妬ましいことでしょう。負けたくないはずです。それならば視点を変えて、羨ましがるのではなく、その人を超えられる様に努力すれば良いのです。
3人の王子はそれぞれ、王から継承を打診されます。しかし、自分よりも兄の方がふさわしいと王に告げるのです。損得だけを考えていれば、自分が王という地位を得て、国をおさめるという成功を手に入れたいはずです。しかし3人は、相手の能力を認め、純粋に尊敬しているからこそ、出た言葉なのです。
セレンディップの3人の王子のチームワーク
日本にも『3人寄れば文殊の知恵』ということわざがあります。平凡な人でも、3人の知恵が集まれば解決することができるという意味です。
また、毛利元就の『3本の矢』も似たような意味ですね。1本では簡単に折れてしまう矢も、3本束ねると中々折れないから、兄弟3人で力を合わせるのだという教えです。
王子達も3人のチームワークによって、解決できない事はない、という評判が広まって、旅先の国で3人の王子は、活躍しました。
自分の考えとは違うアイデアを得て、思いもよらない成功をおさめる事もあります。あまり頑固にならずに、人の意見に耳を傾けてみましょう。
セレンディップの3人の王子のリーダーシップ
セレンディップの3人の王子は、3人で一人前ではなく、一人一人が優秀だということです。尊敬する父である王に、王位継承の話を持ちかけられても、まだまだ自分は未熟だ、という謙虚さを持ちながら、実際には、国をおさめる程の能力と統率力を持っていたのです。
『能ある鷹は爪を隠す』ということわざがありますが、能力のある人ほど、それをひけらかす事はせず、やるべき時には、やるべき事をやりこなす実力を持っているという事なのです。
そんなあなたの行動にひらめきを得て、思いもかけない成功をおさめる人がいるかもしれません。その人は、きっとあなたへの感謝を伝えるはずです。その時あなたは、新たなひらめきを感じることでしょう。
まとめ
いかがでしたでしょうか?
セレンディピティは、ふとした拍子に思いもかけない大発見をするという意味です。
能力がある人は、そのひらめきを感じやすい傾向にあります。なぜなら、常に考え、心にゆとりを持ち、人への思いやりがあるから、幸運は向こうからやって来るのです。そもそも心にゆとりのない人は、ひらめきに気づかないのです。
ひらめきをキャッチできる様に、心を研ぎ澄ましましょう。
そして、この7つの方法を実践して、人生を成功へと導くのです。もうダメだ、と諦めた時が、セレンディピティの可能性を封じ込めた時なのですから。