『どうして、仕事しているんだろう・・・』と、ふと考えたことはありませんか?
今の仕事に不満があるわけでもないけれど、日々の業務の、ほんのちょっとした隙間に、すきま風に吹かれることがあります。
そんな時は、あなたが仕事をする意味をちょっとだけ考えてみる良いチャンスかもしれません。
今がチャンス。この機会に、いつもと違う角度からちょっとだけ考えてみましょう。
『お金だけではない何か』を考える
『どうして仕事をするのか? 』と問えば、『生活のため』『食べていけないじゃない』『家族を養わなきゃね』『死ぬまで働かなきゃ! 老後にいくらかかると思っているの』と返ってきます。
『生活費を稼ぐために仕事をする』という意見が圧倒的に多いのはもっともです。
例えば、転職を考えたとして、提示された条件のどこを優先して決めるかといえば、給与は優先順位としてトップに挙げら事でしょう。でも、実際は、それだけで決定はされません。
他社と比較すれば給与が低いのに、なぜ、その会社を選んだのかと訊けば、やりたい仕事だったから、会社の雰囲気が良さそうだったから、自宅から近いから・・・と返ってきます。
むしろ、仕事内容よりも給与を優先して選んだという明確な意見の方は意外と少ない、という事実に、『生活費を稼ぐために仕事をする』に微妙なズレを感じるのは興味深いところです。
宝くじに当たっても仕事をする人を考える
宝くじはお好きですか?
夢を買う、とはよくいったもので、宝くじを購入する前から、大金が手に入ったらアレを買おう、コレをしようと空想に浸っては楽しんでいることでしょう。それが夢の値段であり、夢を買うことなのかもしれません。
しかし、実際に宝くじに当選しても現在の仕事を続ける方や、転職をしても仕事に就く方が多いようです。
宝くじに当選してもよほどの高額当選でないなら一生安泰ではない、という方もいます。なかには、1億円が手に入っても何かしらの仕事は続けるという方も。1億円があっても生活費が足らないのでしょうか。
確かに、宝くじを管理する銀行からは高額当選者へのテキストが配布され、現在の仕事はなるべく続ける方が良いという趣旨のアドバイスが記載されているそうです。
でも、宝くじに当たっても仕事を続ける人はそれだけが理由ではありません。そして、このようなことを言う方が多いそうです。
『仕事を辞めると張り合いがなくなる。働かなくてもいいねといわれても、それとこれは違うような気がする』—。
定年退職をしても仕事をする人を考える
最近では定年退職という言葉が消えかかっているという話もあります。むしろ、定年退職は早期化しており、定年まで勤め上げることよりも早期退職をして体力のあるうちに次の仕事をみつけるという考え方もあります。
また、欧米によくみられるスタイルですが、45~55歳くらいで仕事を辞めてやりたかったことを優先して生活する『セミリタイア』という選択肢もあります。
しかし、どちらも共通しているのは『それでも何らかの仕事をしていたい』ということです。
早期退職をして次の仕事をする方は、社会貢献の意味合いが強いことが特徴です。家族のため、会社のためとして仕事をしてきたが、これからは社会の役に立つことをしたい、世間に何かお返しをしたいという傾向です。
また、セミリタイア生活をする方に多いのは、基本的に稼ぐことはやめるけれども地域福祉やボランティア活動など、こちらも無償であるものの社会への貢献を前提として仕事を持ちたいという考え方です。
生活費を稼ぐ仕事から社会貢献や社会福祉のための仕事へ、時間とともに意味合いが違ってくるのです。
『健康・お金・仕事』の不思議なプライオリティ(優先順位)を考える
『健康・お金・仕事』の3つを、『生きていく上で欠かせない重要度順』に並べてください。
こんな質問に、まず健康を挙げる方がとても多いです。これは、健康や生命に関わることはお金に換えられないとわかっているからです。そして、健康であれば働ける、働ければ生きていけるという確証があるからです。
その次に仕事を挙げる方が多いのですが、これは意外なのでしょうか。それとも納得でしょうか。
お金があれば働かなくてもよいではありませんか。お金さえ確保すれば、前述の宝くじの高額当選のように悠々自適の生活ができるものの、それでも仕事を選んでしまうのは、それが自分にとって日課のような重要な存在だからなのではないでしょうか。
そして、日課のように仕事をしていくことで会社での自分の存在の必要性を感じたり、社会貢献や福祉活動を通して誰かに必要とされる喜びを感じることに幸せを見出しているのでしょう。
まとめ
いかがでしたか?
ふと、何の気なしに我に返って『なんで仕事しているんだろう』と思った・・・。もしかしたらそれは、仕事をする意味を忘れかけていたり、仕事をする意味が変化してきたことを知らせるものなのかもしれません。
あなたにとって仕事がどのような存在なのか、再確認するための良い機会になるでしょう。