私の家に来ると、誰もが「掃除しなよ」、「汚い」というけど・・・そうかな?
物を大切にしているだけなのに、どうしてそう思われるの?
もしこんな考えが頭をよぎるようなら、近い将来、あなたのお部屋はゴミ屋敷になっているかもしれません。
片づけられない人には、特徴があります。
あなた自身がその特徴と当てはまるのか、ぜひチェックしてみてください。
あわせて、片づけられない人でもできる対策も紹介しますので、ひとつだけで構いません、実践してみましょう。
もしかすると、あなたの心と体がスッキリするきっかけになるかもしれませんよ
片づけられない人になってしまう6つの原因
片づけられない人になってしまう原因は、何なのでしょうか?
具体的に見ていきましょう。
1.育った環境が原因
親が同じように片づけをしない人だった場合、あなた自身も片づけをしない人になってしまいます。
子どもの時に過ごした環境が、今に反映されているだけなのです。
片づけるという「概念」がもともとない。
片づけることの「必要性」を親に教えてもらわなかった。
だから、片づけられない人となるのです。
「どこかで気がつくでしょ? 」
そう思うかもしれませんが、子ども時代の家庭環境はその人を作り上げる土台となるので、その影響は無視できず、家庭環境こそが自分の常識であり、自分自身になります。
ところで
「あなたは、目玉焼きに何をかけて食べますか? 」
塩? 醤油? ソース? ケチャップ? それとも・・・
目玉焼きにかけるものでさえ、家庭毎に違います。
私は20代の時に友人に卵焼きを作ってもらって、衝撃を受けたことがあります。
その友人は九州出身なのですが、卵焼きを食べてびっくりしました。
味がしないのです。
でも、その友人は、卵焼きはこの薄味が基本だといっていました。
私の家の卵焼きはお砂糖が入っていて、醤油をかけて食べていたことを伝えると、その友人も衝撃を受けていました。
育った環境はすごいです。
その人の価値観をしっかり決めてしまうのです。
片づけに関する価値観も、これと同じだと思ってください。
親から片づけるということの必要性を教えてもらえていなければ、片づけることの意味がわからない。それは当たり前のことなのです。
2.過保護が原因
実は、片付けをしっかりやる親の元で育った子どもの場合でも、片付けができなくなることがあります。
それは、親が手取り足取り全てやってしまうことが原因です。
親がすべて身の回りの世話をしてしまうことで、自分で片づけるということ自体が考えられないのです。
いつか誰かがやってくれる。
今までそうだったから、これからも自分がやらなくて大丈夫・・・なんて考えています。
このタイプの人は、親が生きている限り、部屋が汚くなれば片づけてくれます。
それをずっと繰り返すだけなので、いつまでも自分で片づけができません。
いつまでも誰かがやってくれるのなら、いいのでしょうけど・・・
3.うつ病が原因
もしも、以前は片づけができたのに、ある日突然、片づけられなくなったのなら、それはうつ病が原因かもしれません。
うつ病になると、今までできていたことが嘘のようにできなくなります。
やる気がなくなり、まるで魂を抜かれたみたいに、何もしなくなってしまう状態になるのです。
ただ単に疲れていてやる気がないのとは違い、すべてのことに気力を失ってしまいます。
この場合、メンタル専門の病院でしっかりと治療をしなければ、回復は難しいでしょう。
4.認知症が原因
うつ病と同じように、昔は片づけてができていた人ができなくなる原因に、認知症もあげられます。
認知症の場合、症状が徐々に進行する場合が多く、片づけられないことよりも、物を置いた場所を思い出せないことが多くなります。
片付けができない他に、物をなくしてしまう、家への帰り道がわからなくなる、さらには、火を止めるのを忘れるなどの症状も出てきます。
いつから片づけられないのか、それと同じころに他の症状も出ていなかったかもチェックしてみましょう。
5.ADHD
ADHDは、正式には「注意欠陥多動性障害」と呼びます。
集中したり、順序だてて物事を行うのができない病気です。
普段から落ち着きがなく、意味もなく机をたたいたり、足をカタカタしたり、貧乏ゆすりをするなど、じっとしていることができないのが特徴です。
その他、衝動買いをする、思ったことをすぐに口に出してしまう、時間を守れない、仕事や普段の生活でミスが多い、すぐにものをなくすなどの特徴もあります。
もし当てはまるようでしたら、ADHDの可能性が高いです。
片づけられないことよりも、普段のその人の行動そのものをチェックするとわかりやすいでしょう。
6.強迫性障害が原因
強迫性障害の場合は、その人それぞれに片づけられないちゃんとした「理論」があります。
そこには、触れてはいけない領域があるのです。
たとえば、その物を捨てると悪いことがおきると思い込んでいるパターン。
掃除をした日にとても苦しく嫌なことがあって、掃除をするとまた同じことが起こるのではないかと考えて、あえて片づけをしない方人もいます。
その他に、片付けをしない方が運がよくなると思いこむ、片付けをしない方が気持ちが安定する、なんて考え方もあります。
なにがその人にとって強迫になっているかは、その人にしかわかりません。
メンタルの病院できちんと治療するのが一番ですが、多くの場合は、それすらも拒否してしまう状況です。
片づけられない人の10の特徴と哲学
片づけられない人には、特徴と哲学があります。
たとえば
- 収納が足りない
- いつか必要になる
- 捨てるのがもったいない
- 物を捨てるのはお金を捨てるのと同じ
- 後でと先延ばしにする
- 片づけは一気にやるものと思いこんでいる
- 触りたくない部分はなかったことにする
- とりあえず買っておく
- 無料だからもらう
- 片づけないことに理由をつける
これがまさに、片づけられない人の特徴であり、片づけられない人の哲学でもあります。
あなたにも、このような特徴ありませんか?
もし、あなたが片づけられない人でなくても、見て見ぬふりをして掃除しない場所や、あえて触れないようにしている場所はありませんか?
つまり、誰でも、片づけられない人になる可能性があるのです。
片づけられない人は、それが「通常」なだけ。
あなたが片づけられないのは、あなたの哲学、思い込みがそうさせている可能性が高いのです。
けっこう簡単! 片づけられる人になる方法
もし、あなたに片づけたいという気持ちが少しでもあるのだとしたら、どれでもいいので「ひとつ」試してみてください。
1.カバン(バッグ)の中のお片づけ
いきなりお部屋全体を片づけるのは、ハードル高すぎます。
であれば、まずは、自分のカバン(バッグ)の中をお片付けしてみましょう。
手順は簡単です。
- カバン(バッグ)の中のものをだす
- ゴミが入っていたら、すぐに捨てる
- 部屋の鍵を入れる場所を決める
- 財布を入れる場所を決める
- 名刺を入れる場所を決める
- カードを入れる場所を決める(名刺とカードを入れる場所は近い方がオススメ)
こんなかんじで、ひとつひとつカバン(バッグ)の中の居場所を決めてしまうのです。
それで、使ったら同じ場所に戻す、これを慣れるまで繰り返します。
それでも、グシャグシャになってしまうようなら、いくつかポーチに入れて、ポーチ毎、カバン(バッグ)にしまうようにすると、片づけた感じがしていいでしょう。
この片づけた感じが大事です。
自分でできた、片づけられた、そう思うことが片付けられる人へのスタートとなります。
2.1カ所のみ片づける
全てを一気にやろうと思うと、気力も体力もすぐに失われてしまいます。
タンスであれば、タンス全部をやろうと思ってはいけません。タンスの引き出し「ひとつ」だけの片づけにしてください。
もし、ひとつできて余裕があるようなら、ふたつ目に行ってもいいですが、今日できるぶんだけで十分です。
まずは、片づける習慣をつけることです。
3.捨てるものは一人で決めない
片づけられない人は、物が捨てられません。これは、ずっと変わらないでしょう。
いつか使うかもしれないという考えは、変わらないのです。
そんな時は、一人で捨てようと思わずに、誰かと一緒に片付けをするのが一番です。
また、「捨てるよりもあげる」ことから始めると、一気にハードルが下がります。
今、自分が使っていないものは、リサイクルショップにあげる、ゆずる。
捨てるより、誰かの役に立つなら・・・と考えられるようになります。
それに、リサイクルショップであれば多少の対価も支払われるので、ちょっと得した気分にもなりますしね。
「ひとつ」からでいいので、やってみましょう。
あなたが大事にしていたものなのですから、それを必要とする人はきっといます。
私は、一緒に住んでいる猫が使っている物をずっと捨てられずにいました。
そんな時に、NPO法人がやっているペットを保護する施設を偶然見つけることができ、猫が使っていたものを自然と譲ることができました。
物には、たくさんの思い出が詰まっています。そのことはすごーくよくわかっています。
だからこそ、その物を必要とする誰かにあげることは、捨てることよりもずっと有意義なことですよ。
4.1日1ヶ所、片づける
1日に1ヶ所だけ、片づける。
今日はテーブル、明日は靴箱など、1日に1ヶ所と決めて片づけます。
できれば、カレンダーなどに計画を書き込んでおくといいでしょう。
お片づける時間も最初に決めておくと、さらにいいです。何時から何時までと決めてやり終えたときは、達成感も出ます。
そして、お片付けできた後は、片づけた自分を自分でしっかり褒めてください。
もし一人で片づけるのが無理そうであれば、積極的に、一緒に片づけてくれる人をみつけましょう。
友人が無理なら、便利屋さんとかでもいいです。とにかく「一緒」に片づけてくれる人がいた方ができます。
もくもくと片づけをしないで、会話をしながら片づけていくと、片付けへの苦痛がやわらぎますからね。
片づけられない人への接し方、対応方法
どんな方法を使っても片づけられない人には、その人なりの考え方が存在し、その考え方を変えるのは、本人以外できません。
ただ、その中には、考え方を変えられない自分に悩んでいる人もいます。
そんな片づけられない人へは、どう接するのが適切なのでしょうか?
片付けられない人への接し方の基本は、下記になります。
- むやみにその人の物を片づけたり、触れたりしない
- 物を大切だと思っている気持ちをわからなくても、共感してあげる
- 本人が片づけたいといった時に一緒にやってあげる
- 片づけられないことを責めない
- 片づけられないことも個性の一つとして認める
- 孤独感を感じないように、連絡を取りやすくしてあげる
片づけられない人の多くは、とても孤独を感じています。
物に囲まれていることで、安心感を得ているという側面もあるのです。
大事な人の死や裏切りなどが原因で片づけられなくなっている人もいますので、その場合は片づける前にゆっくり話を聞いてあげるといいでしょう。
片づけられないことの弊害を伝えるよりも、相手を認めてあげて、少しでも片づけることができたときには一緒に喜んであげることこそが、片付けられない人への対応で一番重要なことです。
もし自分でどうしても片づけられない場合は、業者を頼むことも提案してみてあげてください。
「片付けを人に頼む=ダメな人間」と思ってしまう方も多いと思いますが、病気になればお医者さんに診てもらうのと同じで、自分でできないことは、専門家に頼む。これはおかしなことではありません。
まとめ
片づけられない人の原因、特徴、対策はいかがでしたか?
一言で片づけられないといっても、そこには色々な原因がありました。
寂しさや孤独感は、色々な形で表面化します。
それが、片づけられないという症状で表面化する場合もあります。
まずは、原因を知ることが大切です。
そして、原因がわかったら、その原因に適した方法で対処することが肝心。
あなたが思っているよりも世の中は意外と優しいかもしれませんよ。