空腹時に吐き気がする場合、胃酸過多が考えられます。消化の際に分泌される胃酸が多量に分泌される状態です。
本来、胃酸の分泌は食べ物の消化の際に行われるのですが、胃酸過多になると、胃に食べ物が入っていない空腹時にも、胃酸が分泌されるようになります。
増加した胃酸で、胃が圧迫されたことで起こる胃もたれ・胸焼け・・・場合によっては胃酸そのものが喉まで込み上げてきやすくなり、吐き気を催しやすくなることがあるのです。
ここでは、空腹時の吐き気がある場合の解決法をご紹介したいと思います。
空腹状態を長く続けない
忙しくてついランチに行く時間がなくなってしまった。そんな事が日常茶飯事では、空腹状態が長く続いてしまいます。
吐き気を我慢しながら時間を過ごすのは、これまたストレスとなり、胃に負担をかけてしまうので悪循環です。
ひとまず、できれば空腹を感じる前に、なんとしてでも、一呼吸置く時間をとりましょう。
「トイレに行って来ます」と言って裏に入り、こっそり何かを食べる、でも良し。
もし出来るなら、空腹になる前に牛乳を飲んでおきます。牛乳には、胃酸を中和して胃液を保護する働きがあると言われています。
何より心がけたいのは、「規則的な食事時間」を確保することですが….。
食事はゆっくり良く噛む
なかなかゆっくりと食事の時間がとれない人にありがちですが、とにかく噛まずに食べてしまう。急いで食べて仕事に戻る。そういう環境では、胃の消化に時間がかかります。つまり、胃に負担がかかる、ということです。
人が、仕事の細分化なしに、何でもかんでも大きな仕事を放り投げられたら、ストレスを感じるのと同じで、胃も、食べ物が大きいまま入ってくれば、仕事量が増えてストレスを感じるのです。
とにかく「細かく砕いてあげる」つもりで、ゆっくり良く噛みましょう。
また、良く噛むことは、胃腸の働きを促進することが実証されています。良く噛むことで消化酵素が沢山でて消化を助ける為です。
腹六分目を心がける
満腹に食べると、胃の負担も増えるといいます。ゆっくり噛んで、腹八分目~腹六分目までに抑えてみましょう。
それですぐに空腹になってしまうようなら、1日3食分を細かくわけて、空腹時間をつくらないようにします。(休日なんかはこれが可能ですね)
緑黄色野菜をしっかり食べる
空腹を続けると、胃酸によって胃壁が消化される時間が長くなってしまうので、胃壁が傷ついてしまいます。
傷んだ胃壁の修復には、ビタミンA/Cが必要となります。これらを多く含むホウレンソウ・にんじん・かぼちゃ・ブロッコリーなど積極的にとっていきます。
ストレスを感じたら深く呼吸をする
ストレスと胃の関係は、切っても切り離せない関係です。
普段から、あ、嫌だな、と思うことがあれば意識的に、胃に新鮮な空気を送り込むようなイメージで深呼吸をしましょう。そうすることで、胃の消化運動などを司る自律神経にも働きかけることになるのです。
また、胃を圧迫しないように、背筋をしっかり伸ばすことも大切です。そうすれば、深い呼吸もし易くなり、一石二鳥です。
胃に手をあてて心の中で話しかける
バカにしているのか、と思われるかもしれませんが、この方法は胃だけでに留まらず、どこか不調を感じた時、どの場所にでも効果があります。
痛みがある場所を無意識に手でさする、ということがありますが、あれは、手から体温含むエネルギーが出ている、という東洋医学の考え方があります。
どこかが痛い、ということは、どこかが悲鳴を上げている、ということです。自分の日常生活が負担をかけたのです。
胃が痛んで吐き気がしたら、そっと胃に手を当てて「どうしたの? 何がいけなかった? 無理させてごめんね。頑張ってくれてありがとう」そう心の中で唱えましょう。
吐き気がおさまってくるまで続けられることが理想です。
もし一人でいるなら、直接、肌に触れてもいいでしょう。冷たくなった胃の辺りが、だんだんと温かくなってきます。温かくなってきた頃には、吐き気もずいぶんとマシになっていると思います。
まとめ
いかがでしたか?
空腹時に吐き気がする、ということは、もうずいぶんと長い間、胃にストレスをかけていることでしょう。胃に、だけではなく、身体全体にストレスをかけている、と言っても過言ではありません。
胃そのものに意識を向けると同時に、あなたの身体と心、両方に目を向けて下さい。
決して無理しすぎずに。
もし、心理的ストレス要因が大きいとするならば、ストレスそのものは変えられなくても、身体への働きかけを変えることで、心のあり方が変わってくることもあるのです。
とにかく、いつも胃に意識を向けてあげて下さい。