夢占いで、地震が象徴するものとはなんでしょう?
地震のイメージは、突発的、恐怖、信じていたものが崩れる、誰にも逃れられない、変化など、ネガティブなイメージとともに、誰にも平等に訪れる変化、崩れたものを立てなおすチャンス、やり直し、再生、復興といったポジティブな面もあります。
地面が揺れるという現象は、『絶対的に確かであると思っている土台が揺らぐ』ことを意味し、夢の中でその揺れにどう対処するかを見て、今のあなたの心構えを知ることができます。
また、どこでその地震に遭ったかを見ることで、これから絶対的変化がどういう分野で起きるのかを知ることもできます。
あなた自身が変化を望む場合も、望まない場合も、人生において変化は必ず訪れます。
あなたの期待や願望とはまったく別の次元で、万物は常に変化し、その変化は大きなうねりとなって時代を動かしていきます。
日本人が変化を当たり前のこととして捉え、万物が移り変わるのを『無常』として素直に受け入れているのも、日本列島に地震が多く、確固たるものもあっけなく崩れ、そして再生していく暮らしを繰り返し経験しているからかもしれません。
ただし、実際地震に遭遇してその記憶が生々しい場合は、地震の夢は夢占いに使える素材ではなく、受け止めがたい現実を受け止めようとする記憶のリフレイン(繰り返し)の場合が多いでしょう。
避けようのない変化をもたらす『地震の夢』は、夢占いではどういう未来をあらわすのでしょうか。
大地震の夢
大地震の夢は、夢占いでは、文字通り大きな変化を意味します。
良い意味でも悪い意味でも、今まで『当たり前』と思っていたことが、当たり前ではないことに気づく暗示です。
まず、家族関係の変化が一番に考えられます。
家族のだれかが病気になる、あるいは、家族が増えるなど、永久不変と思っていた家族関係に劇的な変化が訪れる暗示です。
地震が大きければ大きいほど、その変化は激しいでしょう。
大地震で避難している夢は、夫のお仕事や夫婦関係に変化が訪れ、その変化を懸命に受け止めなければならない葛藤を示します。
家の中で大地震に耐えている夢は、その葛藤を乗り越えようとする意志を示しています。
どちらかの不倫発覚や、突然のリストラなどがあるかもしれません。
逆に、夫が大出世をして、とまどう可能性もあります。
吉と出るか凶と出るかは、大地震の夢だけではわかりません。
ただ、その変化はかなり大きいものですので、何があっても受け止める覚悟で臨みましょう。
ビルで地震に遭う夢
ビルで地震に遭う夢は、夢占いでは、公的な立場に変化が訪れる暗示です。
夫の役職が変わったり、子供の成績が急上昇または急下降する、自分の出世、栄転あるいは降格、リストラなど、あなたを象徴する外的な顔に変化が起きるでしょう。
ビルで地震が起きて逃げ惑う夢は、その変化にあなた自身がついていけない可能性があります。
何かの物事に対して自分の気持ちが着いていかない場合、夢の中では、しばしば『逃げる』という現象になってあらわれてきます。
これはとても大切なことですが、夢の中でも逃げず立ち向かって相手と対決する姿勢を取れたら、問題は解決に向かいます。
ただし、地震の場合は、対決しようにも闘う相手がいないため、逃げるしかないありません。
突発的な変化や、自分ではどうしようもない変化に翻弄されるよりも、揺れる大地を踏みしめて、目をしっかりと開けて踏ん張ることが夢の中でできていたら、あなたは必ずその変化を受け入れられるでしょう。
変化は受け入れないと、いつまでもあなたを追いかけてきます。立ち向かう勇気を持ちましょう。
家で地震に遭う夢
夢占いでは、家は自分の内部をあらわします。
家で地震に遭う夢は、自分の内部に大きな変化が訪れる暗示です。
今まで思い込んでいたことのこだわりが取れたり、譲れなかった価値観が外部の変化によって大きく崩れるような経験をするでしょう。
独身の人の場合、家で地震に遭う夢は、自分が思い描いていた理想の異性や理想の家庭を捨てざるを得なかったり、不本意な形ではあるけれど、それを受け入れざるを得ないようなことが起きるかもしれません。
既婚者の人の場合、配偶者の不倫が発覚したり、子供が不安定になるなど、気持ちが揺らぐ予感や不安、実際に対処が難しい難問が押し寄せる可能性があります。
もし夢の中で、家が倒壊してしまった場合は、逆にチャンスです。
今までムリをして守っていたバランスが崩れ去り、新しい価値観を確立することができるからです。
家が揺れて踏みとどまる夢は、自分の何かが崩れ去ろうとしているのを懸命に耐えている状態をあらわします。
どうしても譲れないと思っていることがあるとしたら、それは何だろう、何にこだわっているのだろう、と一度自分に問いかけてみてください。
地震の夢を見たら、自分の価値観を見なおす良い機会になることが多いです。
学校で地震に遭う夢
夢占いでは、学校は自分の過去や生い立ち、自尊心などを暗示しています。
夢を見た本人にとって、学校が楽しかった場所か、あまり良い思い出のない場所だったかによって解釈も変わってきますが、過去の出来事が今に影響を与えていることは事実です。
過去に起きた何かを吹っ切ろうとしているポジティブな解釈と、過去に現在のあなたが振り回されているネガティブな解釈の両方が考えられるでしょう。
潜在意識には、過去、現在、未来という概念がありません。
学校という過去の檻の中に閉じ込められ、そこで地震に遭って逃げ惑う夢は、今を大切に生きられていないという夢からの忠告です。
あるいは、過去の何かが常に今のあなたを歪めてしまっているという、心の叫びを示しているかもしれません。
実は、過去、現在、未来という概念を持っているのは、生き物のなかで人間だけです。
犬もサルも昆虫も、過去を懐かしんだり、未来に思いを馳せたりしません。
彼らは今をただ精いっぱい生きて、死んでいきます。
彼らに過去がなく、未来がないからといって、彼らが人間より不幸せとは限りません。
今を精いっぱい充実させて生きているという面では、人間よりも彼らのほうが幸せでしょう。
何か過去にとらわれていることがあって、それを手放したいと願っていたり、あるいは、もう一度過去に戻りたいけど戻れないともがいていたりするとき、学校で地震に遭う、という夢を見ます。
過去のあなたはもうこの世に存在しません。
未来のあなたも、まだこの世には存在しません。
あなたは、今この場所にしかいないのです。
学校で地震に遭う夢を見たら、過去を手放し、浄化するチャンスです。
今を充実させて生きることをこころがけましょう。
車に乗っていて地震に遭う夢
夢占いでは、車はあなた自身の社会的能力を象徴しています。
社会的にうまくいっている場合、車を思い通りに快適に運転できますが、うまくいっていない場合は、車が遭難したり、タイヤが外れたり、地震に遭遇する、といった夢になるでしょう。
学生の場合は、志望校が高望みすぎるのではないかという不安や、もっと能力があるのではないかという高すぎる自己評価をあらわし、実際の能力がその自信に見合っていない可能性があります。
車に乗っていて地震に遭い、車をうまく運転して避難所に向かう、という夢の場合、社会的困難に出会ってもうまく切り抜けられ、対処できますよ、という夢からの励ましです。
あなたが運転しているのではなく、他の誰かが運転している車に乗って地震に遭う夢の場合、他人に依存している不安感や、精神的自立ができていない暗示です。
自分の足でしっかりと立ち、成長していくようになれば、人が運転している車に乗る夢は見なくなります。
車に乗っていて地震に遭い、うまく目的地に着けた場合は、社会的能力がかなり高まっている暗示ですので、自信をもって物事に取り組んでください。
地震に遭って助かる夢
夢占いでは、地震の夢は突発的な変化をあらわし、助かってホッとする夢は、良い意味では、変化に対応できる柔軟さを獲得していることを暗示し、悪い意味では、せっかくの変化のチャンスをつかみ損ねて現状にしがみついている状態を暗示しています。
変化には、好ましい変化と好ましくない変化があると考えがちですが、実はどちらも正解ではありません。
変化はただの変化であり、実は、良い変化も悪い変化もなく、それを受け止める人の気持ちの差でしかありません。
変化をチャンスと捉えられる人は、地震の夢を見たら、夢の中で死んでしまうことが多いのです。
自分が死ぬ夢は、変化を最大限に生かして生まれ変わる吉夢中の吉夢。
とくに、地震の夢で自分が死ぬ夢は、変化を最大限受け入れ。劇的に生まれ変わる暗示でしょう。
地震で助かる夢は、変化をうまく受け流して、再び今保っているバランスを取り戻すという意味で、捉えようによっては変化のチャンスを生かし来れていないことを暗示します。違う意味では、崩れそうになったバランスをまた取り戻すことができるという暗示になります。
変化を求めている人にとっては、地震で助かる夢は、そあまり良い意味を持たないかもしれません。
自分が変化を求めているかどうかを基準にして、夢の内容をどう解釈するのか、判断の参考にしてください。
地震で津波に遭遇する夢
夢占いでは、水というのは感情をあらわし、土砂降りの雨は激しい感情、静かな小川は穏やかな感情、津波や洪水の夢は、突発的な劇場を暗示します。
ただし、実際に津波を経験された方や、テレビなどで繰り返し津波の映像を見ている方の場合、この夢を見ても、それは記憶を整理しているだけと見たほうがいいでしょう。
津波にあう夢を見た場合、何かの激情に呑み込まれそうになっている恐れをあらわしています。
地震と津波がセットになっている場合は、とくにその意味が強まります。
夢占いでは、海は潜在意識の状態をあらわし、津波は突発的な衝動に振り回されてしまう恐れをあらわします。
そこに『地震』という変化を示す材料が加わると、まさしく『変化によって振り回され、激情にコントロールを失う』という事態をそのまま象徴する解釈になります。
もし地震で津波が来て無事であるようなら、激情に足をさらわれることなく、バランスを保っていられることを示します。逆に、津波に呑み込まれるようなら、突発的変化に対応できず、好むと好まざるとにかかわらず、変化に振り回されることを暗示します。
人間が変化するときは、自分の意志で変化することはまずムリであることを考えれば、『外部からの圧力』によって変化させられることは、天からの恵み、と考えることもできます。
地震、津波の夢を見ても、いたずらに恐れる必要がないのは、こういった解釈が成り立つからです。
地震で家屋が倒壊する夢
夢占いでは、家はあなたの体や価値観を示しています。
地震で家屋が倒壊する夢は、変化についていけず体を壊したり、価値観が根本から崩れる可能性があるので注意が必要です。
家屋が倒壊して下敷きになって死ぬ夢であれば、変化を受け入れて完全に生まれ変われることを示している吉夢ですが、倒壊した家屋から逃げ出す夢や下敷きになってしまう夢は、変化をうまく受け入れられず体調を崩したり、価値観の転換がうまくいかないことを暗示します。
変化が望ましくない場合でも、『災い転じて福となす』の言葉通り、何年後かに見てみたら素晴らしい結果をもたらしていた、という可能性もありますので、静かに受け入れることが必要です。
地震を予知する夢
夢占いでは、何かを予知することは、そのまま『少し先の未来を知ることができる』という自信のあらわれだったり、『何が起きてもうまく対処できる』という暗示である可能性が多いでしょう。
注意すべきは、少し自信過剰になっていたり、状況を甘く見ている可能性があるということ。
実は、自然災害や置かれている状況を人間が完全にコントロールできるというのは、傲慢な考え方です。
物事はすべて起きるタイミングがあり、起きるべくして起きています。
人間は、起きてくる出来事をただひたすら受け止めることしかできないのです。
地震という突発事項を予知している夢は、自信のあらわれと同時に、傲慢になって失敗する可能性も示唆していますので、注意してください。
また、地震の夢は、実際に予知夢になることはないので、その点は心配する必要はありません。
地震で激しく揺れる夢
地震の夢占いでは、揺れが激しければ激しいほど、現実世界の変化も激しいと解釈できます。
地面という、よって立つ場所が揺れて物事が崩れる、というのは、安定性が失われる代わりに、新しく物事をはじめられるという利点も含んでいます。
変えようにも変えられない価値観や現状を変えられる外部的な力が得られる、という吉夢にもなります。
夢の世界と並行して、現実に耐えがたい変化が起きて動揺していても、必ず体勢を立てなおすことができます。そして、苦しみは多いけれど、もう一度やり直せるチャンスを与えられたことに感謝してください。
破壊と再生はいつもセットになっています。
まとめ
日本列島は、世界的に見ても一、二を争う地震大国です。
過去から現在にかけて幾度も地震の被害を経験し、そこから何度も立ちあがってきました。
変化に素早く対応できる体質、助け合い、思いやり、恨みを長くもつことができず、すぐに水に流すことなど、地震国ならではの民族性を育んできています。
日本人が見る地震の夢は、『外部的な圧力で今までの価値観がひっくり返る』状況を象徴するのに、これ以上ふさわしい題材はありません。
変えたくても変えられない悪い習慣や考え方が、地震のような外部からくる力であっけなく消滅して、本当に大事なものだけがふるいにかけられていくのです。
東北大震災から六年が経ちました。
震災後、最も人々が大切に思ったものは、『絆』だったといいます。
地震のような大きな変化をもたらすものを経て、人々は最も大切なものが何かに気づかされたのではないでしょうか。
地震に遭い、逃げ惑い、恐れ、またそこから立ち直る、あるいはそこで死を迎えることは、たとえ夢の中の出来事でも、実際に体験するのと同じインパクトを持っています。
変化を恐れずに受け止め、新しい自分に生まれ変われるよう夢が応援してくれている、と考えれば、地震の夢はあなたに大きな希望を与える吉夢になるでしょう。