社会に出て働いていると、様々なことでストレスを感じてしまうことが多くあります。
また、大人でなく子どもでも…学校という社会集団の中で、子どもなりに多くのストレスを抱えていることが少なくありません。
そうした社会状況の中で、最近特に聞かれるのが「寝言を言う人が増えている」ということです。
昔だったら、寝ぼけて何か言っていても可愛い面白いと笑い話で終わっていたような状態ですが、今では様々な研究が進み寝言と言うのは心身の色々な不調のサインである可能性があることも分かってきました。
そうなると、たかが寝言ではなくされど寝言…笑って済ませられる話ではなくなります。
家族や、また自分自身が寝言を言っているとしたらもしかして何かのサインかも?と心配になってしまうのではないでしょうか。
そこで今回は、睡眠中に無意識状態で発せられる寝言の原因とその対処法についてお伝えしていきます。
一口に寝言と言っても、様々な原因があると言われています。
先述のように笑い話で終わるような原因であれば良いのですが、その様子によっては何らかの病気のサインである場合もあると言われており、しっかりと見極めて対処していくことがとても大切なのです。
ですからここでは、まず様々なパターンの寝言をお知らせし、その原因を解説するとともに対処法も合わせてお伝えしていきます。
また、大人ではなく子どもの寝言にはどう対処すれば良いかなどにも合わせて触れていきますので、ぜひ参考にしてみてください。
寝言を止めるように対処していくことは、睡眠の状態や睡眠環境を見直すことにも繋がります。
その結果、睡眠の質も向上させることができますから、ぜひじっくり内容をご覧になっていってくださいね。
寝言の種類
人に聞かれたら、つい恥ずかしいと思ってしまう寝言。
そんな寝言ですが、もしかしたら自分自身でも自覚していないような病気が隠れている恐れがあるなんて言われたら、どうしても心配になってしまいますよね。
寝言と一言で言っても全てが同じ原因や状況で発せられているわけではなく、大きく分けるとレム睡眠時とノンレム睡眠時に出るものがあるのだそうです。
一般的に寝言は、眠りの浅いレム睡眠時に出るものであり、このパターンの寝言には大きな問題はないと言われています。
しかし、問題とされるのが深い眠りであるノンレム睡眠時の寝言です。
眠りが深い時に発せられている寝言には、日常生活の中で抱えているストレスや押し殺している感情が溢れてしまっていることが考えられるのです。
では、以下の項目でそれぞれのパターンを解説していきましょう。
レム睡眠時の寝言
レム睡眠というのは、身体は休んでいるが脳は活動している状態を指します。
朝方の眠りが浅い時に出やすい寝言であると言われており、その内容も意外と奇想天外な場合が多いと言われています。
また、その状態の時には夢を見ている人が多いこともあり、夢の内容と寝言の内容がかぶっている場合が多いようです。
ノンレム睡眠時の寝言
ノンレム睡眠というのは、身体も脳もしっかり休息している状態です。
そのため、入眠直後から眠りが深い時に出やすい寝言であると言われており、日常生活での出来事に関する内容の場合が多いと言われています。
また、この状態の時の寝言は怒りや悲しみといったマイナスの感情が寝言に表れやすいと言われており、はっきりとした言葉で寝言を言っている時には脳が何らかの異常を訴えている可能性があるとも考えられています。
特に、ノンレム睡眠時のはっきりした寝言には注意が必要です。
こうした場合、本来であれば休んでいるはずの脳が休めていないということになり、認知症の一種であるレビー小体型認知症やうつ病のような病気の前兆であることもあるようです。
寝言の原因
このように寝言には、発せられている時の睡眠リズムによって注意すべき寝言とあまり心配の必要がない寝言との2種類に分けられます。
いずれにしても、寝言が発せられるからには何らかの原因があるのです。
ここでは、寝言が発せられる原因と考えられることを挙げていきます。
睡眠時随伴症(パラソムニア)
寝言を言う原因として病気の可能性があるとされていますが、そもそも睡眠中に寝言を発してしまうのは睡眠時随伴症(パラソムニア)という障害の一種だと言われています。
睡眠時随伴症は、寝言に限らず睡眠中に起きる異常行動の総称であり、寝言の他には歯ぎしりや夜尿、夢遊病(睡眠時遊行症)などが当てはまります。
最近では、老若男女を問わず症状が表れることも多くなってきている障害です。
睡眠中に見た夢が反映される
一般的に、人はレム睡眠時に夢を見ると言われています。
眠りはレム睡眠とノンレム睡眠という2つのメカニズムから構成されており、レム睡眠時には脳が活動している状態で、この時に夢を活用して脳内にある情報を整理していると考えられているのです。
そのように眠りが浅く、脳が活動していると思わず言葉を発してしまう原因となることがあるようです。
日常的に抑えている感情の表れ
レム睡眠時に発せられる寝言とは違い、脳も身体も完全に休息している状態のノンレム睡眠時に発せられる寝言には潜在意識下に隠されているものが表れていると言われています。
日常生活の中で抱えているストレスや、怒りや悲しみといったマイナスの感情が抑えきれず寝言として出てきてしまうこともあるようです。
専門家の中には、はっきりと言葉になっていないような寝言であればあまり心配する必要がないのですが、はっきりとした言葉で寝言が発せられている時には脳に何らかの異常がある可能性があると言われていますから注意が必要です。
何らかの病気のサイン
さきほどのように、ストレスやマイナスの感情が原因で出てくる寝言の中には病気のサインであることもあるから、注意深くその寝言を観察する必要があります。
しかし、眠りが浅い状態の寝言の中にも、近年ではレム睡眠行動障害という病気の前兆である場合があることが分かってきました。
この病気の場合は、ストレス過多により悪夢を見やすくなっていることが起因しているパターンが多いと言われています。
他にも、様々な病気のサインとして寝言が発せられるようになることがあるようです。
寝言の症状が表れる病気については、次の項目できちんと解説していきますので、しっかりチェックしてみてくださいね。
寝言は病気のサイン?
寝言には、比較的心配しなくても大丈夫なものも多くありますが、中には何らかの病気が原因で発せられている寝言もあります。
そのように、寝言の原因となる病気には、精神的なものや一過性のものもありますが、慢性的な疾患が原因となっている場合もありますから、以下の病気一覧を参考にして心当たりがあれば専門医を受診してみましょう。
高熱を伴う病気
いつもの健康状態だと寝言なんて言わないような人でも、インフルエンザなどの感染症で高熱が出ている時には寝言を言うことがあります。
この時の寝言は、高熱による一過性のものであり、意識がもうろうとした状態のうわごとも含まれています。
熱が下がってしまえば寝言も止まりますから、あまり心配する必要はないでしょう。
日常的なストレスやトラウマ(PTSD)
日常生活の中で抱える様々なストレスも、寝言の原因になると言われています。
自分の受けたストレスを解消することができずに心の中に抑え込んでしまうような性格の人は、そのストレスが潜在意識から溢れてしまい寝言に発展するようです。
また、命の危機を感じるような事故や事件、大災害などに巻き込まれる時に外傷後ストレス障害いわゆるPTSDを発症することがありますが、そうした場合はより深刻です。
悪夢を見てうなされていることもありますし、更に深刻な状態になると悪夢や寝言が幻覚・幻聴に発展することもありますから、ぜひ専門医を受診した方が良いでしょう。
睡眠時無呼吸症候群
中高年に多いと言われている睡眠時無呼吸症候群ですが、無呼吸状態とは言ってもうめき声や喘ぎ声のような寝言が出ることがあります。
はっきりとした言葉で寝言が発せられるわけではありませんが、大きないびきや呼吸停止を伴う寝言がある場合にはこの病気であることが疑われますから、できるだけ早く専門医を受診しましょう。
ナルコレプシー
ナルコレプシーとは、時間や場所などに関係なく突然強い眠気に襲われて居眠りを何度も繰り返してしまう睡眠障害の一種です。
その原因は脳内の神経細胞の一部が上手く働かなくなることによって起こると言われており、睡眠状態に陥った時にはよく寝言を言っているようです。
ナルコレプシーを原因とする寝言の内容は、かなり感情的であり悪夢を伴うと言われています。
また、この病気は比較的若くして発症することが多く、感情的になった後急に脱力する発作(情動性脱力発作)や入眠時幻覚などを伴う場合もあります。
日常生活にも支障が出てしまう病気ですから、寝言から前兆を感じた時には速やかに病院を受診するようにしましょう。
夜驚症
夜驚症は子どもに多い睡眠障害で、睡眠時に何らかの原因により叫び声や悲鳴を上げて目を覚まします。
つまり、寝言というよりは大声で叫んだり悲鳴を上げている状態が見られたら夜驚症の可能性があるということです。
子どもでこうした症状が見られる時には、自律神経の乱れなどもあるため専門医に相談することをおすすめします。
また詳しくは、後ほど子どもの寝言の項目で解説していきますので、ぜひそちらをご覧になってみてください。
レム睡眠行動障害
近年その患者数が増えてきていると言われているのがレム睡眠行動障害と言われる病気で、寝言がよく聞かれる病気でもあります。
この病気は、浅い眠りであるレム睡眠時の睡眠の質が良くないことにより、悪夢を見てしまったり、はっきりとした言葉を寝言で発してしまったりする病気です。
症状が悪化すると、眠っているのに他者に暴力をふるったり、眠った状態のまま起きて食事をする…などといった行動を起こすこともあり、大変危険です。
レム睡眠行動障害は、比較的初老期以降の男性がかかるパターンが多いと言われているため、中高年になって寝言が増えたという時にはこの病気を疑います。
また、レム睡眠行動障害の患者さんの中には、認知症の一種であるレビー小体型認知症やパーキンソン病などの病気にもかかりやすいと言われていますから、この病気の診断が出た場合には継続的に病院を受診するようにしましょう。
寝言は遺伝するの?
ここまでお伝えしてきたように…一口に寝言といってもたかが寝言、されど寝言で、何らかの病気が原因で発せられていることが比較的多くあります。
ですから、決して笑い話で済ませたりせず注意深く観察し、必要であれば専門医に相談するようにしていきましょう。
そんな寝言ですが、遺伝的要因はあるのでしょうか?
アメリカで行われている睡眠トラブルに関する研究によると、寝言というものには遺伝的要因があると言われています。
特に、子どもの寝言に関しては遺伝的影響に起因する発生割合が報告されており、男児ではその半数以上、女児でも約半数が遺伝的影響により寝言が発生しているとの調査結果があるようです。
その一方で、成人してから寝言を発するようになった人は遺伝的要因からではなく、何らかの病気や精神的ストレスが原因であることが多いとされています。
寝言を言う人はどのくらいいるの?
また、睡眠中実際に言っていても自分自身では把握することができないのが寝言ですが、この寝言を言う人はどのくらい存在しているのでしょうか?
先の項目でもお伝えしたように、寝言に限らず睡眠中に起こる異常行動を睡眠時随伴症と呼びますが、ノルウェーにおいて電話調査でこの睡眠時随伴症の経験があるかどうかを調査した結果があります。
その結果によると、寝言を含む睡眠時随伴症の症状を経験したことがある人は67%いることが分かりました。
67%の人のうち、それぞれの症状別に割合を出してみると寝言を言ったことがある人は66%存在していることも分かっています。
つまり、寝言を言う人というのは割合を見ても分かるように、それだけ一般的になりつつあるということなのです。
寝言の対処法
何らかの病気が原因で発せられている寝言であれば、その対処法はやはり睡眠外来などの専門医を受診することかと思います。
ですが、あまり心配がいらない寝言の時はどのような対処をしていけば良いのでしょうか?
いくら体調面の心配がいらないからといって気づいた以上は放置しておくわけにもいかないし、何よりも家族やともに暮らすパートナーなどが居れば、寝言を聞かれるのは恥ずかしいと思ってしまうものですよね。
そこでここからは、病気の可能性があって病院を受診する以外の寝言への対処法についてお伝えしていきます。
睡眠環境を整える
病気が原因である寝言ではない場合、多くの寝言は心身に溜まる強いストレスが原因であると言われています。
その場合、寝具を新しく心地の良いものに取り替えたり、寝室の温度や湿度を調整するなどすることで眠りが深くなり寝言を発しなくなることがあるようです。
寝苦しいと、どうしても眠りが浅くなるため夢を見るなどして寝言も増えてしまいますから、まずは睡眠環境を整えて様子を見てみるようにしましょう。
生活習慣を見直す
また、睡眠環境だけでなく1日の生活習慣を見直すことも、寝言への対処法として意外と重要だとされています。
食生活の改善や運動不足の解消など…一見、寝言の対処には関係ないように思えるでしょうが、質の高い睡眠のためには欠かせないことなのです。
睡眠の質を上げれば、毎日ぐっすり眠れるようになるため寝言など言わないようになっていくはずです。
生活習慣の中に、眠る前にリラックスできるような習慣も取り入れてみてください。
安眠できるアロマオイルを焚いたり、リラックスできる音楽を聴くなど、睡眠の質を向上させる対策を行っていきましょう。
日記をつける
自分の心の中に怒りや悲しみなどのマイナスの感情をため込んでしまいがちな人は、夜眠るとその思いが溢れて寝言となって出てきてしまうことがあります。
そんな性格の人におすすめしたい対処法が日記をつけるということです。
その日に合った嫌なことや悲しかったこと、悩み事などを日記に書いて、自分の思考の中から出してしまうのです。
嫌なことを引きずるのではなく、そうした感情は日記に出したから、考えるのはお終い!と、実際に行動で示すことにより、心が軽くなってストレスケアに繋がります。
必ずしも日記でなくても構いません。
メモ紙や付箋に書いて、燃やしてしまう…といった方法もおすすめですよ。
身体を動かす
眠りが浅いと寝言を言ってしまう頻度が増すので、しっかり眠れるように昼間はよく身体を動かすようにしてみてください。
そうすると身体が疲れて、夜ぐっすり眠れるようになるため寝言の頻度が減ると言われています。
特に、ヨガなどの運動がオススメです。
ヨガには、身体を動かすだけでなくリラクゼーション効果もあるため、寝言などの睡眠障害の症状緩和や安定した睡眠を得るのに役立ちます。
平日にわざわざ運動する時間を作ることが難しくても、休日は積極的に身体を動かすようにしてみましょう。
歌を歌う
歌を歌うということがストレス解消につながるということは多くの人が知っていますが、特に意識すべきなのはただ歌を歌うこと以上に口を大きく開けるということです。
鼻から大きく息を吸い、口から大きく息を吐く腹式呼吸を意識して、大きな声を出してみましょう。
そうすることで寝言や歯ぎしりといった症状の緩和につながると言われています。
眠りを深くすることとともに、口周りやあごを鍛えることも歯ぎしりや寝言の改善につながりますから、対処法としてぜひ試してみてくださいね。
寝言などの睡眠トラブルの原因となる3つのNG習慣
このように…寝言には様々な原因がありますし、その対処法も色々ありますが、一番大切なのは毎晩ぐっすり眠れるように睡眠の質を向上させることが寝言を止めることにつながります。
寝言は、睡眠の質が落ちて、睡眠リズムが乱れてしまったことにより脳の働きと身体の動きがつながってしまうために起こるものなのです。
他にも、歯ぎしりや金縛りなど…睡眠トラブルには色々ありますが、こうした睡眠トラブルの原因は、ある3つのNG習慣によるものだと考えられています。
以下にその3つのNG習慣を挙げておきますから、生活習慣を見直すときの参考にしてみてくださいね。
朝目覚めてもカーテンを開けない
人間にはサーカディアンリズムと呼ばれる体内時計が備わっています。
サーカディアンリズムとは、日本語で概日リズムと呼ばれているもので、およそ24時間周期で刻まれる体内時計のことです。
本来、人間の体内時計は25時間周期で刻まれていると言われているので、普通に生活をしていたら毎日1時間ずつズレていってしまいます。
ですが、そのズレを24時間周期に調節してくれるものがあります。
同調因子と呼ばれるもので、食事や運動などの生活習慣や太陽などの光、また時計のような時間が把握できるものなどが同調因子であり、これらの存在によって25時間周期が24時間周期へとリセットされます。
しかし、この同調因子がないと25時間から24時間にリセットされないため、毎日1時間ずつズレが生じてしまいます。
いくつかある同調因子の中でも特に重要なのが光です。
朝、目覚めてからカーテンを開けて太陽光を浴びると同調因子の働きで体内時計がリセットされますが、朝の光を浴びないとサーカディアンリズムが狂ってきます。
この習慣こそNG習慣で、これが続くと睡眠の質が下がるだけでなく睡眠のリズムにも障害が出てきて、寝言の原因となってしまうのです。
部屋を明るくしたまま寝る
上の内容と同じように、夜部屋を明るくしたまま寝てしまう習慣も、睡眠リズムを狂わせてしまうNG習慣だと言われています。
先ほどお伝えしたサーカディアンリズムが乱れてしまうと、睡眠リズムに障害が出る概日リズム睡眠障害と言われる状態に陥ってしまいます。
この障害にはいくつかのパターンがありますが、夜部屋を明るくしたまま寝てしまったり、夜更かしや徹夜が続いてしまうと睡眠相後退症候群と呼ばれる状態になります。
睡眠リズムが崩れて朝起きれなくなってしまうのです。
これとは反対に、夕方の明るいうちから眠気を感じて、夜中に覚醒してしまう睡眠相前進症候群と呼ばれる障害もあります。
いずれにしても、寝言のような睡眠トラブルを避けたいと思うなら朝目覚めたら太陽の光を浴びて、夜眠るときは暗くして眠るという、生活の中でも基本的な習慣を身に付けていくことが大切なのです。
足首が冷えている
更に、眠る前に身体が冷えていると眠りが浅くなりやすくなり、寝言などの睡眠トラブルも発生しやすくなります。
身体全体が冷えている人は、特に足首の冷えを感じていると言いますから、入浴後に足首をレッグウォーマーなどで温めるようにしてみると良いでしょう。
先ほどの2つのNG習慣と合わせて、これら3つのNG習慣を持っている人は睡眠に対する満足度が低く、寝言や歯ぎしりを始めとした何らかの睡眠トラブルを抱えていると言われています。
こうしたNG習慣を改善するように努めるだけでも、寝言を対処することができますから、ぜひ今夜から試してみてくださいね。
どんな時に医師へ相談するの?
ここまでお伝えしてきたように、寝言の対処法は睡眠の質を向上させることと直結しています。
ですから、まずは自分自身や家族・パートナーと協力しながら、寝言が止むように対処していくのが良いでしょう。
しかし、こうした対処法を試してみても寝言が止まなかったり、また寝言の様子から何らかの病気のサインであると判断した場合には、ぜひ病院へ行くことをおすすめします。
では実際に、どのような時に医師へ相談すれば良いのでしょうか?
あなたが抱えている寝言などの睡眠トラブルが、あなた自身や家族・パートナーの眠りを妨害してしまっているだけでなく、それにより日常生活に支障がある時には、ぜひ睡眠外来のような専門機関を受診しましょう。
特に注意しなくてはならない寝言は、以下のようなものです。
- 激しい寝言を言っている(大声を出す、怒鳴るなど)
- 眠っているのに身体を動かしている(手足をバタバタさせている)
- 悪夢を見てうなされたり暴れたりしている
以上の様子に加えて、日中の活動時に眠気が強く、集中力が低下している時には、ぜひ医師へ相談してみてくださいね。
子どもの寝言
最後にお伝えしたいのが子どもの寝言についてです。
大人で寝言を言う人も心配ですが、子どもを持つ親にしてみれば自身の寝言よりも子どもの寝言の様子の方が心配になるものです。
ここで、特に知っておいてほしいのが子どもは寝言が多いということです。
子どもというのは、脳の切り替えが発達過程にあるため成人よりも寝言が多いと言われています。
ちなみに、高齢者も脳の切り替えが老化して働きが鈍くなることがあるため寝言が増えると考えられているようです。
そんな子どもの寝言について、その原因と対処法をお伝えするとともに、子どもだからこそ気を付けるべきことをお知らせしていきます。
子どもの寝言の原因
子どもの寝言の原因も大人の寝言と原因は同じですが、子どもの場合は先ほどもお伝えしたように脳が発達過程にあるため大人以上に寝言を言いやすい状態になります。
例えば…レム睡眠時に夢を見ている中で、その内容から寝言を発することがありますが、その頻度は大人より多いと考えらえているのです。
加えて、子どもの場合は寝言だけでなく身体まで動いてしまう夢遊病の状態が見られることも多々あります。
これもまた、脳が発達過程にあるため脳の指令を全身へ伝えるスイッチがうまく切り替わらないことが原因だと考えられているようです。
いずれにしても、子どもの寝言はレム睡眠時に発せられていることが多いのであまり心配する必要はありませんが、急に寝言が増えたと感じた時には何らかのストレスを抱えている恐れがありますから注意して様子を見てあげるようにしましょう。
子どもの寝言の対処法と気を付けるべきこと
では具体的に、子どもが寝言を言っている時にはどのような対処を取れば良いのでしょうか?
基本的には、大人に行うような寝言への対処法を子どもに行えば良いのです。
ただし、子どもの寝言から分かる病気として夜驚症やナルコレプシーといったものもありますから、気になる時には速やかに病院へ連れて行ってみてください。
特に、子どもが夢の内容から寝言を言っていることが分かる時には、寝言を言っていても起こさず寝かせたままにしておいた方が良いと言われています。
もし悪夢を見ている時に起こしてしまうと、その悪夢の記憶が残ってしまうため、精神的に不安定な状態になってしまうことがあるのです。
大人の寝言もそうですが、子どもの寝言の時は特に気を付けてあげるようにしていきましょう。
まとめ
誰もが、何気なく発していると思っていた寝言ですが、中には病気のサインである場合もあるため、決して笑って見過ごすことはできません。
他人や家族に聞かれたらやっぱり恥ずかしい寝言ではありますが、もしあなたが誰かに寝言を言っていると指摘してもらった時には、ぜひ一度自分自身の体調を見直してみましょう。
もしかしたら、自分でも気づかないうちに心身の調子を崩してしまっているのかもしれません。
ここでお伝えしてきた寝言への対処法などの情報を参考にして、色々と試してみてください。
生活習慣を見直し、睡眠の質を向上させることで寝言が改善することはありますし、寝言に対処することから心身の健康も手に入れることができるでしょう。
それでも寝言が止まない場合には、必ず一度専門医を受診してみるようにしてくださいね。