人はみな異なる性質を持っていて、自分が思うことと相手が思うことは決して同じではありません。
表現力があって人の気持ちに敏感な人は、感性が豊かな人かもしれません。
感性とは、「感覚に伴う感情や衝動のこと」を言います。
感性が豊かな人は感情表現がわかりやすく、音楽や芸術などへの造詣も深く、趣(おもむき)や余韻(よいん)といったものを大切にします。
ただ、人が気づかないような小さなことにも感動を見つける一方で、感性が豊かなあまり少々の生きづらさもあるようです。
感性が豊かな人にとっては、ひとつひとつの体験が大きいため、疲れやすいのです。
また、言葉を大切にしていますから、他人の何気ない言葉に傷つきやすく、深読みしてしまうこともあります。
想像力も豊かであるため、色々な状況を想定してあれこれと考えてしまい、取り越し苦労をすることも多いようです。
そんな自分に対して、もっと無頓着になりたいと思うこともあるのではないでしょうか?
一方、感性が薄い人は、他人への共感力が低いため、衝突が起きやすい特徴を持っています。
感性が豊か過ぎても、薄すぎても、悩みはあるでしょう。
感性は生まれ持った性質でもありますから、意図的になくすことはできません。
しかし、コントロールをすることは可能です。
感性が豊かな人は少し感性を下げて、感性が薄い人は少し感性を上げてみましょう。
そうすれば、自分にとってより快適な感情を生み出すことができます。
今回はその方法をご紹介していきます。
感性が豊かな人の特徴とは
幼い頃、親や先生に『感性が豊かだね。』と言われたことがある人もいるかもしれません。
感性が豊かとは、具体的にどういうことなのでしょうか?
感性が豊かと言われる人の特徴を挙げていきましょう。
1.思慮深い
1つのものごとに対しても、その背景に隠されたストーリーから読み取ろうとします。
例えば、絵画1枚をとっても、どんな思いやメッセージが込められているのかを絵から読み取ろうとし、涙することもあるでしょう。
2.想像力が豊か
ある1つのテーマを示されただけでも、そこからイマジネーションの世界を無限に広げていくことができます。
表面的な固定観念だけに捕われず、様々な角度から物を見て、普通の人が想像もしないような突拍子もないアイデアを出すこともあるでしょう。
3.小さなことにも感動をする
美味しいものを食べたとき、嬉しいとき、きれいな景色を見たとき、とても心を動かされるでしょう。
人から手書きのメッセージをもらっただけでもその心が嬉しくて喜びます。
4.涙もろい
映画やドラマを見ていて、すぐにもらい泣きをしてしまうことがあるでしょう。
必要以上に感情移入してしまい、それを長く引きずることもあります。
5.五感が鋭い
目で見て耳で聞いたこと以外にも、空気のやわらかさや匂い、味覚など五感全てをフル活用しています。
そのため、気候や音楽やあらゆることが思い出を開けるカギとなって懐かしい感情が溢れてくることがあります。
感性が豊かであることのメリットとデメリット
感性が豊かであることは、人の気持ちが理解でき、たくさんのことに感動ができる、素晴らしいことです。
しかし、感性が豊かであるあまり、生きづらいと感じる人もいるようです。
それは、なぜなのでしょうか?
感性が豊かであることのメリットとデメリットを見てみましょう。
1.人の顔色を伺ってしまう
感性が豊かな人は、人が今何を考えているかを読み取り、人への配慮ができる人です。
そのため、人の感情の変化も敏感に感じ取ってしまい、それに振り回されてしまうことがあります。
2.疲れやすい
常に五感のアンテナを張り巡らせ、本来であれば受信しなくてもいいようなことまで気づいてしまいます。
気が張っている状態が続くので、心身ともに疲れやすいというデメリットがあります。
3.行動する前に考えてしまう
良く言えば慎重ですが、想像力が豊かなあまり、行動する前に色々と考えてしまいます。
もしかしたら失敗してしまうかもしれない、という思いが一歩踏み出す勇気をセーブしてしまいます。
4.傷つきやすい
言葉の裏に隠された意味や意図を読み取ろうとするため、何気ない言葉にも傷ついてしまうことがあります。
その人は深い意味なく発した言葉でも、『こういうことを言いたかったんじゃないか。』と深読みしてしまうのです。
5.すぐ不安になってしまう
普通の人よりも危険察知力が高く警戒心が強いため、小さなことでも不安に駆られます。
気になって他のことが手につかなくなってしまうこともあるようです。
感性をコントロールする方法
このように、感性が豊かすぎても色々な場面で神経を使い、疲れてしまうことが良くあります。
そんなときは感性を少し下げてコントロールすることで、心の負担を軽くすることができます。
感性をコントロールするために、認知療法、マインドフルネス療法を取り入れた方法をご紹介しましょう。
1.思い込みを捨てる
感性が豊かな人は、自分の思い込みによって、事実無根の悩みを抱えていることが多いです。
例えば、仕事でミスをして、数人から苦情がきたとします。
あなたは自分がミスをしたことに失望して、苦情にショックを受け、明日会社に行くのが嫌だと思い悩んでいます。
『きっと、みんな私が仕事のできない人間だと失望して嫌いになっただろう。』
感性が豊かな人は、落ち込みも激しいです。
このままの感情では辛いですよね?
こんなときは、『追い込みを捨て去る』ことが大切です。
あなたがミスをしたことは『事実』ですが、『みんな私が仕事のできない人間だと失望して嫌いになった』は『思い込み』です。
ミスは誰でも起こすもの、それを次に活かせばいいのです。
きっと、他人はあなたが考えているほどおおごとだとは思っていないでしょう。
2.背負っているものを手放す
感性が豊かな人は、人の何気ない言動にも一喜一憂してしまいます。
重く背負っているものを手放してしまいましょう。
人の言動をいちいち気にしないことです。
- こんなことを言ってあの人を傷つけてしまったかな?
- 返信が来ないのは、私のことを嫌いになったからかな?
- あの人に嫌な思いをさせてしまったから、フォローしなきゃ。
感性が豊かな人は、人のことを思ってあれこれ考え込んでしまいます。
でも、いちいち気にしていたら身が持ちません。
むしろ、開き直るくらいがちょうどいいでしょう。
人にどう思われてもいいじゃないですか。
失敗したって、うまくいかなくたっていいじゃないですか。
あえて感情をシャットアウトすることを身につけると、気が軽くなりますよ。
3.感情を客観的に眺める
感性が豊かな人は、些細なことでも衝撃的なことがあると、感情の波に飲み込まれてしまうことがあります。
大切なことは、その感情の良し悪しを考えたり、変えようとしたりするのではなく、客観的に見ることです。
渦の中にいると、冷静な判断ができなくなってしまうことがあります。
『脱中心化』と言って、感情を操作するのでなく観察することが、ループから抜け出すコツになります。
4.マインドフルネスを実践する
マインドフルネスとは、『今の自分の気持ちに気づく』ためのエクササイズのようなものです。
やり方をご紹介しましょう。
- 合掌する
- 鼻から4秒かけて息を吸い込み、合掌した手を上に上げる
- お腹に力を入れて両手を上げたまま7秒息を止める
- 溜め込んだ空気を全身に行き渡らせるようなイメージをする
- 息を全部吐ききるイメージで両手を広げ、8秒かけて息を吐きながら両手を下ろす
- 上記を2分~4分繰り返す
これを実践することで自分の体の感覚がはっきりし、心の中にある感情が流れやすくなります。
感性が豊かな人の特殊な能力
感性が豊かな人は、普通の人が気づかないようなことも敏感に察知できることから、特殊な能力がある人が多いようです。
1.言葉の表現力が多彩
日本語には、同じモノであっても呼び方、表現の仕方が複数存在するものが数多くあります。
例えば、雨には時雨、五月雨、梅雨という表現がありますね。
波には、凪、夕凪、荒波、さざ波という表現があります。
このように、1つの事象でも微妙なニュアンスの違いがあり、感性が豊かな人はこれらの違いを表現することに長けています。
2.人のオーラを感じ取る
私達人間だけでなく動物や物質、この世に存在する全てのものは「オーラを持つ」と言われています。
感性が豊かな人の中には、オーラが見える人がいるようです。
また、実際にオーラが見えなくても、接するだけで感じ取れる人もいます。
その人が何を考えているのかなんとなくわかってしまう、ある種のテレパシーとも言えるでしょう。
3.数字が色に見える
感性が豊かな人の中には、数字を色として捉える人もいるようです。
例えば、1は青、2は黄色、3は緑のように、直感として色として認識してしまうのだそうです。
感覚が優れているので、絶対音感を持つ人も、感性が豊かな人に多いです。
このように、少し変わった個性、特殊な能力を持つ人が多いのです。
感性が豊か=HSP?
HSPとは、High Sensitive Personの略で、近年提唱された遺伝特性のことを言います。
感受性が高い人のことを指す言葉ですが、日本人の5人に1人はHSPだそうです。
これは病気ではありませんし、HSPだからといって良い悪いということもありません。ひとつの個性と捉えて良いでしょう。
感性が豊かな人とHSPの人の特徴には、重なる点が多いのです。
そのため、感性が豊かで下記に当てはまる人は、HSPである可能性が高いと言えます。
- 大きな音が苦手
- 匂いに敏感
- 人ごみにいると疲労しやすい
- 美しい景色や音色に感動しやすい
- 涙もろい
- 喜怒哀楽が激しい
- 思い込みが激しい
- 心配性
HSPの人も人一倍感性が豊かであるために、傷つきやすく繊細な一面があります。
ときに、生きづらいと感じることがあるかもしれません。
しかし、人の痛みや物事の変化にいち早く気づくことができる優しい人が多いのです。
万一、心が疲れてしまったときには、感情をコントロールすることで重荷を取り払うと良いでしょう。
まとめ
感性が豊かな人は、常にセンサーが機能していて、小さな変化にもすぐに気づきます。
五感が優れているため、目で見たことや耳で聞いたこと、肌で感じたことが大きく感覚に残ります。
そのため、普通の人よりも疲れやすく、取り越し苦労も多いようです。
しかし、これは性質であり、個性です。
生きづらいと感じることがあっても治すことはできませんし、そうする必要もありません。
感性が豊かであることで、多くの感動を味わうことができ、また人の痛みも理解することができます。
敏感であるあまり疲れてしまったときには、その感性を少しコントロールして、感度を下げてみましょう。
マインドフルネスを利用して自分を客観視することで、心が楽になるはずです。
感性が豊かであることも、あなたの貴重な個性なのです。
ADHD(診断済)もHSPも持ってます。
アメリカの専門家は真逆だからあり得ないと記事も見ました。
本当に物凄く感覚がおかしい部分と、物凄く感覚が優れてる部分が共存してます。
例えば数字が色に見える!これは無いけど都道府県が色に見えます。
三重県(緑)東京都(深緑)山梨県(郡青)岡山県(ピンク)鹿児島(赤)長崎(紫)など…
この基準はどこから来たのかはわかりません…
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