私は、会社員の駆け出しのころ、よく『はぁ~』と呟きながら、資料を机の上にどんと置き、椅子の背もたれにもたれかかると、決まって隣の先輩が『幸せが逃げるよ! 』と言っていました。私はハッとして『ですよねぇ』と苦笑い・・・。
この、つい口に出る言葉が『セルフトーク』です。『独り言』『つぶやき』とも言えるでしょう。また、心の中で呟いている言葉もセルフトークの一つです。
このセルフトーク、自然に出ている言葉ですが、実は、使い方次第で、自分の未来を変えるほどの力も持っています。
それでは、これから、私が過去の経験を踏まえて、厳選した9つの具体例をご紹介します。
『大丈夫、大丈夫』
自分を助けてくれる人は、究極に言うと自分しかありません。
何か辛いことが起こったとき、もう一人の自分に『大丈夫かなぁ? 』とつぶやかれると不安になります。不安な気持ちは行動を委縮させ、失敗を誘発します。
同じ”大丈夫”でも『?』ではなくて『!』でつぶやくことが大事です。
『よし!』
自分の行動にケリをつける、または気分を切り替えて次に向かう時に使うと良いセルフトークです。
多くの人が心の中ではつぶやいている言葉だと思いますが、声に出すと更にスッキリしてやる気が出るセルフトークです。
『終わった、終わった』
これは自分に対する労いのセルフトークですね。やるべきことが終わったという事実というより、頑張った自分に対するご褒美の気持ちが込められています。
これも敢えて声に出すと、より気持ちがスッキリするセルフトークです。
『大したことじゃない』
何かに失敗した時に使ってもらいたいセルフトークです。特に、少々大きめの失敗をした時に使うといいでしょう。
これは周りの人にも発信していただくと幸せになります。うつ病になる原因は物事を難しく考えてしまうことだと思います。
宇宙から地球を観た宇宙飛行士が、地球の美しさに感動した後、その地球上で争ったり、悩んだりすることがとてもちっぽけに思えたという話を聞いたことがあります。
たまには遠くから、自分を見つめなおすと、なんと大したことないことが多い事か。
『○○君(さん)やるじゃん!』
何かに成功した時に使うセルフトークです。モロに自分を褒めたくなるような大成功の時だけじゃなく、むしろ小さな成功の時こそ、連発してほしいセルフトークです。
労働中の災害が発生する確率をあらわした、ハインリッヒの法則というものがあります。
『1つの重大な事故の背景には、29の軽微な事故があり、その背景には、300のヒヤッとした事がある』という考え方です。
これを逆手に取ると、『1つの大成功の背景には、29の小さな成功があり、その背景には、300のニッコリとした事がある』とも考えられます。
毎日のちょっとしたことでも自分を褒めると、成功を引き寄せることができます。ここで大切なことは、必ず名前を呼ぶという事です。
ちょっと恥ずかしさもありますが、心の中でもOKです。出来ればフルネームでやってみましょう。
『ま、ゆっくり行こう』
失敗ではないけれど、なかなか結果が出ないときに使ってもらいたいセルフトークです。
いろいろ努力はしたんだけど、なかなか芽が出ない時期というのは確かにあります。そんな時は少し成功の『貯金』をしたと思えばいいんです。
何も失敗したわけじゃあありません。そんな時はお酒でも飲みながら、つぶやいてみてください。
『いい感じ、いい感じ』
仕事やプライベートの出来事の中で、少しでも良いペース(調子)が掴めたら、使ってほしいセルフトークです。
本当はそんなに良いペースまでいっていなくても、気分です。気分がほんの少し上がっていることを継続させることが大切です。
『ひょっとすると、○○かも』
『ひょっとすると、宝くじに当たっているかも? 』『ひょっとして、あの人私に気があるのかなぁ? 』宝くじは当選が出るまでが楽しいんです。恋愛は彼に告白するまでが楽しいんです。
このセルフトークは結果が出るまで、ほんのり楽しい時間を過ごせますよね。
『きっと○○出来る』
このセルフトークは、何らかの外的情報によって、少し期待が膨らんだ時の言葉です。これもまた、結果は別として、自分のドキドキワクワクと自信を高める言葉です。
まとめ
いかがでしたか?
以上の例を見ていくと、セルフトークというのは、自分の中にいるもう一人の自分が語りかけてくる言葉だということが分かります。
ですから、本当の自分にもう一人の自分は自分に対する最大の理解者であり、応援団長でなくてはなりません。自分には最も仲の良い親友が自分の中にいるんだという思いは忘れたくないですね。