器量の大きい人に出会うと、吸い込まれるような魅力を感じますね。逆に、器量の小さい人を見ると、『そこまでけちけちしなくてもいいのに…』と感じることもあるでしょう。
器量の大きさは、心の広さとも、懐の深さとも言い換えられます。大きな業績を残した偉人たちは、そろって器量が大きいものです。
生まれ持った性格や育ちにもよりますが、ほんの小さなことを意識するだけでも、あなたの器量を広げることができます。
あなたは器量が大きい方ですか? 小さい方ですか? 次の質問で、自身を振り返ってみてください。
年下の人に自分から挨拶ができますか?
挨拶は、社会生活を送るための基本中の基本です。
学生時代の部活動では、校内で先輩を見かけたら走って行って挨拶をしなければならない、なんてスパルタ教育を経験した人もいることでしょう。目上の人に自分から挨拶するのは、礼儀でもあり、尊敬を示す行為でもあるため、比較的誰もが実施しています。
しかし、意外にできていないのが、年下の人への挨拶です。
『あいつのほうが年下なのだから、向こうから挨拶するのが当たり前だ。』なんて感じていませんか?
器量の大きい人は、そんなことはまったく気にしません。知り合いに気づいたら、すぐに朗らかな挨拶をしてくれます。誰にでも平等に接するオープンハートなあり方は、器量の大きさを示す大切なポイントです。
間違えたときに『ごめんなさい、間違えました。』と言えますか?
人は間違える生き物です。
しかし、大きい間違いでも、小さい間違いでも、それを素直に認めることはとても勇気がいることですね。つい、自己弁護に走ってしまったり、変な言い訳をしてしまったり、むにゃむにゃとけむに巻いてしまったりしませんか? 間違ったことで自分の株が下がるような気がしますが、実際に人がその人の器量を判断するのは間違ったあとの態度です。
間違えを犯したときは正直に謝り、真摯に改善する姿勢を見せてくれる上司やリーダーは、見ていて気持ちがよく、かえって信頼できるものです。器量の大きさとは、間違えも受け入れる器の大きさなのです。
リスクを伴う決断ができますか?
人生には、大きな決断をしなければならないことが何度か訪れます。
それは、ビジネスチャンスであったり、生活が激変するほどの転機であったり、やむを得ない事情で発生する事態であったりします。そのときに、リスクを伴う決断ができるかどうか? そこに、器量の大きさが表れることがあります。
『お金がかかるからできない。』『時間がないからできない。』『前例がないからできない。』と、できない理由を並べるだけの人間に、器量の大きさは感じられませんね。
あって当たり前のリスクをいかに受容し、対策を立てていくか。すべてを受け入れて、なお、前進しようとする人からは、応援したくなるような魅力が醸し出されています。
反対意見を『きちんと聞く』ことができますか?
自分の意見に対して、反対意見を出されたとき、その意見をきちんと聞くことができますか?
ここで大切なのは、『きちんと聞く』ということです。自分に対する反対意見にカチンと来てしまう人は、『自分そのものが否定された』と感じてしまっています。
誰でも、自分が否定されると自分を守ろうと必死になってしまうものですが、相手はあなたそのものを否定しているのではなく、あなたの出した意見に対して、違う側面からの見解を示してくれているだけなのです。
器量の大きい人は、『自分』と『自分の意見』を切り離し、『相手』と『相手の意見』を切り離してとらえることができます。そのため、自分の意見に対する反対意見も『なるほど』と聞くことができるのです。
有益な情報を共有化できますか?
とびきりのネタを手に入れると、ついつい独り占めしたくなるのが人の常ですね。
情報化社会と呼ばれる近年は、知っているか知っていないかが大きな差となることもよくあることです。周りの人よりも優位に立ちたいと思うと、有益な情報ほど握りしめてしまうものです。
しかし、器量の大きい人は有益な情報を手に入れたら、すぐに仲間にシェアします。
仕事でのノウハウ、成功体験、投資で儲けた話など、『そんなことまで教えちゃっていいの? 』と聞く方がびっくりするほど有益な情報を惜しげもなく与えてくれます。それは『自分だけが成功すればいい』という小さな考え方を超越し、『みんなでハッピーになろう! 』という豊かな考え方をしているからです。
そして、そのような人には、ますます有益な情報が飛び込んでくるものなのです。
一日に何回、『ありがとう』と言っていますか?
あなたは今日、何回『ありがとう』と言いましたか?
落し物を拾ってもらったときに、思わず『すみません』と言ってしまっていませんか?
部下が書類を出したときに『ん。』とか『よし。』とか言っていませんか?
器量の大きい人は、相手が年下であろうと子供であろうと、積極的に『ありがとう』という言葉を使っています。それは、相手も同じ人間であるという大きな考え方によるものであり、自分も周りの人に支えられて生きているという謙虚なあり方によるものなのです。
器量の大きい人は決しておごらず、常に腰を低くしているものです。
まとめ
いかがでしたか?
あなたの器量を測る6つの質問をしてみました。簡単にできそうな質問に『イエス』と即答できず、『自分は器量が小さい』と感じた方もいることでしょう。
しかし、落胆することはありません。自らの器の大きさに気づいたときがスタートラインであり、『もっと器量を大きくしたい』と意識した瞬間から、あなたの器量は広がっていくのです。
もし、身の回りに『この人は器が違う』と感じる人がいたら、ぜひ、その人と積極的に話してみてください。きっと、自分の中で何かが化学反応を起こすことでしょう。この記事が、少しでもあなたのお役にたつことを願っています。