仏教徒ではなくとも、輪廻転生や涅槃(ねはん)という言葉は多くの人に知られています。
しかし、仏典を実際に読んだことがあるという人はかなり少ないのではないでしょうか。
仏典には、ブッダの教えが説かれています。
それも、難しい内容ではなく、日常生活で至らない点の反省を促し、よりよい人生を送るための指針となるような教えです。
もし「今の人生に疲れた・・・」と感じている人がいたとしたら、ぜひ読んでいただきたい1冊といえるでしょう。
ダンマパダは、中村元氏によって親しみやすい表現で訳されており、『ブッダの真理のことば 感興のことば』というタイトルで書籍が発売されています。
後代の解釈として多くの注釈がついているので、仏教初心者でも理解しやすい内容になっています。
中でも注目して頂きたいのが『苦しみ』と『恨み』についての章です。
『苦しみ』と『恨み』は、人間が抱く感情の中でもマイナスのエネルギーをともなうもの。
それら負の感情を消化する術を知らずに過ごすのは、辛いものです。
ダンマパダでは、心の持ちようによって、それらの苦しみを克服できると説かれています。
人間界に生まれたからには、魂の修行のために色々な辛い経験もしなければなりません。
こと生、老、病、死における人間の恐怖は、計りしれないものがあります。