タロットカードは、78枚で構成されています。
小アルカナは、大アルカナ「0~21」番を除いた56枚のタロットカードを指します。
小アルカナは、1~10のトランプのような数札と、「ペイジ」、「ナイト」、「クイーン」、「キング」のコートカード(宮廷カード)の2つ要素で成り立っています。
英語で、大アルカナは「Major Arcana」、小アルカナは「Minor Arcana」と呼びますが、日本にタロットカードが伝わって意訳した際に、大アルカナ、小アルカナとなりました。、この大小によってアルカナカードの大きさが異なったり、意味が弱まったりはしません。
小アルカナ56枚は、すべて、4つのスート(マーク)が付いています。
ワンド(棒)、ソード(剣)、カップ(聖杯)、ペンタクルス(金貨)です。
この4つがそれぞれ、世界を表す四元素(火、風、水、地)を表しています。
この四元素の考え方は、西洋占星術でも共通なので、西洋占星術を勉強してみたいと考えている人は、意識して、暗記してしまいましょう。
では、ここから4つのスートをそれぞれ説明していきます。
ワンド(棒)のスート
こん棒、もしくは杖として描かれます。
火を起こし、家の柱として、または闘いの道具として、私たちの命を守ってきました。
ワンドは火を起こす棒を表す事から、四元素のうち、「火」のエレメントを表します。
火は、自然界に存在しているものではありません。
火を使いこなす事によって、人類は文明化への大きな一歩を歩み始めました。
「火」は無から何かを起こすという「クリエイティブ」な行動を表します。
また同時に、「向こう見ずなチャレンジ」という意味をも持っています。
ソード(剣)のスート
剣は、人類が文明進化の過程で創意工夫によって手に入れた道具です。
自然界の素材がそのまま道具になったワンド(杖)とは違い、人間の進化や知性を表します。
人間が、動物と違い、自然界の素材を進化させた剣は、「風」を意味します。
「風」は「すでにあるものを工夫して、洗練させる」イメージです。
「火」が力によって人々を従えるなら、「風」は言葉やアイディアで人々を動かす、「コミュニケーション」を意味します。
鋭い剣は時に人を深く傷つけてしまうように、使い方によっては諸刃の剣になります。
カップ(聖杯)のスート
カップ(杯)は、古代から儀式に使用されたり(聖杯)、食事の道具として使われてきました。
ほとんどが液体に満たされ、潤っているところから、私たちの感情を表します。
そして、他者に惜しみなく注ぐ所は「無償の愛」を表しています。
カップの中身は液体なので、「水」のエレメントを表します。
カップは、恋愛、人間関係、家族関係における心の通い合いや深いかかわり合いを表します。
また、「天から注がれる愛」をも象徴しています。
天から愛されるということは、「自分自身が神から愛されること」に繋がります。
また、精神性「スピリチュアリティ」も表します。
ペンタクルス(金貨)のスート
コイン(硬貨)の形で表されるペンタクルス。
これは見てのとおり、物質の価値を表す道具として生み出されたもの。
つまり、その人の能力、経験を表します。
カップに比べると、とても現実味あふれるスートです。
「地」のエレメントを表します。
「地」のエレメントは、豊かさ、安定、普遍、一族の繁栄などを表します。
昔から、大地は私たちに恵をもたらしてきました。
「地」のエレメントはそんなところから、「物質的な豊かさ」を象徴します。