ジオマンシーとは、ギリシャ語で『大地による予言』意味します。ジオは大地、マンシ―は神託を表します。
ジオマンシーは『この占いを知れば誰もが未来予知をすることができる』と言われるほどに的中率の高い占いとされ、その精度ゆえに、時の権力者達もその力を借りていたと言われています。
今回は、そんな神秘的な大地の占い、ジオマンシーについてお伝えしていきます。
ジオマンシーの占い方
ジオマンシーの占い方については
・石を投げる
・木の棒で砂に書く
など様々ですが、共通する点としては、大地に表われた象意を元に東洋の易のように卦を立てるというものです。
簡単な占い方として、紙に4列の点を無作為に打ち、その列がそれぞれ奇数か偶数か数えていくという方法があります。
コインやサイコロを使用しても占えます。
奇数は『・』偶数は『・・』という風に書きます。あとは、当てはまるシンボルを探すのみです。
ジオマンシーの歴史・伝説
ジオマンシーの起源については諸説ありますが、一説によれば、中東で生まれその後アフリカ、ヨーロッパに伝わったと言われています。
現在でも土着の文化が色濃く残っている地方では、類似した占いがあることから、かなり古い時代から行われている占術と言えるでしょう。
伝説によれば、大天使ジブリール(ガブリエル)が、賢者ヘルメス・トリスメギストスに伝えた知識であるとも言われ、中世にはナポレオンがこの占いを愛用していたと言われています。
ジオマンシーで使う主なシンボルと意味
カウダ・ドラコニス :終わり 退出
プエル :少年 未熟
フォーチュナ・マイナー:小吉 他力
プエラ :少女 美
アミッショ :喪失 損失
カルサ― :拘束 孤独
ラエティーシャ :喜び 幸せ 健康
カプト・ドラコニス :始まり 入場
コンジャンクショ :結びつき つながり 絆
アクウィショショ :獲得 成功
ルべウス :血 熱情 闘争
フォーチュナ・メジャー :大吉 自力
アルブス :公正 純潔
トリスティシャ :悲しみ 不幸 宿命
ポプラス :人々 安定 集団 多い
ジオマンシーと風水
ジオマンシーは、タロットやルーンのように偶然性を占うものではありますが、地域によっては『風水』のような扱いを受けている場合があります。
大地のパワーを人工物に繁栄させるという意味で、ジオマンシーは風水と同じような意味合いで使われています。
また、ジオマンシーの中には、『神幾可学』的な要素があるとも言われています。
神幾可学とは、人間が古代から建築物や文様などに使ってきた数や比率についての学問です。よく知られているものでは『黄金比』などがあります。
このような普遍的な図形や模様には、神秘的な力があると言われています。
神幾学的なものの例としては、例えば、日本の伝統的な文様、植物の形、人のDNAのらせん構造など、至る所に存在しています。
古い寺院、教会などにもその特徴を垣間見ることができ、古代の人々などは、その形や文様を建造物等に取り入れることで、人工的なパワースポットを作ったのです。
神幾学について学べば、より強い大地のパワーを受け取れるパワースポットが見つかるかもしれません。
また、幾何学模様をアクセサリーなどにしてお守り代わりに身につける人もいます。興味を持ったら探してみるのも面白いかもしれません。
ジオマンシーと現代社会
ジオマンシーは、土に属する占いなので、『現実的な問題に答えを出すのに適する』と言われています。
近年では、社会が複雑化し、誰もが将来に不安を抱いています。
そんな時、人は「あの時こうすればよかった・・・」と過去を悔やんでみたり、また逆に将来のことばかり考えてみたりすることもあります。
しかし、よくよく考えてみると『過去は過ぎ去ったこと』で『未来はまだ不確定なもの』であり、人間が影響を及ぼせるのは、現在だけです。
今を見つめて生きれば、未来は変化し、過去もいつしか自分の中で昇華できるようになるかもしれません。
ジオマンシーは、そんな現実を生きる力を与えてくれる占術と言えるでしょう。
『天にあるものは地にもある』
これは、古代の賢者ヘルメス・トリスメギストスの言葉ですが、近頃はスピリチュアルブームで、多くの人が真実や予言を見えない世界から受け取ろうとしています。
しかし、同時に大地にあるものもまた、目に見えない世界と同様に尊いものです。
ジオマンシーを使用していた古代の人々は、天と同様に地もまた敬っていたそうです。
精神世界を学ぶことも必要ですが、今、自分がいる大地に感謝することも忘れたくないものです。
まとめ
いかがだったでしょうか?
ジオマンシーは、厳しい現実社会を生きる私たちの的確な指針となってくれる占いです。
ジオマンシーを通して、一人でも多くの人がポジティブに毎日を過ごしていけると幸せですね。