占いと聞くと、あなたの頭の中には、きっとたくさんの占いが浮かんでくることでしょう。
- 血液型占い
- 西洋占星術
- タロット占い
- 四柱推命
他にも、まだまだたくさんありますよね?
ですが、占いにも得意分野があることをご存じでしょうか?
生まれ持った宿命を知りたいなら、西洋占星術や四柱推命。
運命の流れを知りたいなら、易やタロット占い。
といった具合です。
占いは、目的に合ったものを選ばないと、きちんとした結果が得られません。
ですが、もしどんなことでも占える万能の占術があるとしたら……
実は、インド占星術がそれにあたるのです。
もしかしたら、あなたにとって、インド占星術は、耳慣れない言葉かもしれません。
いったい、どんな占いなんでしょうか?
占星術って、そんなにいろいろあるんですか?
そもそも、インド占星術とは、どんな占星術なのでしょうか?
占星術にも、いろいろと種類があります。
まず、大きく分けて、中国発祥のものと、古代バビロニア発祥のものです。
中国発祥のものは、紫微斗数や四柱推命などです。
古代バビロニア発祥のものは、西洋占星術やインド占星術です。
西洋占星術との違い
占星術と聞くと、12星座を思い浮かべる人が多いでしょう。
私たちが良く知っている占星術は、西洋占星術です。
インド占星術は、西洋占星術と発祥が同じなので、似ている部分もたくさんあります。
西洋占星術とは兄弟のようなものですが、インド占星術と西洋占星術は異なるものです。
インド占星術は、インドの思想が色濃く反映され、独自の発展をしてきました。
インド占星術と西洋占星術の大きな違いは、占星術のチャートの出し方です。
インド占星術ではサイデリアル方式、西洋占星術ではトロピカル方式を用います。
西洋占星術の方式では、占星術の重要な要素である春分点の位置がずれ、本当はふたご座なのに蟹座になっているというようなことが起こります。
一方、インド占星術では、そのズレが少ないため、西洋占星術の星座がなんとなくしっくりこないという人でも、インド占星術では
当たっている!
初めて、自分の星座にピンときた!
と感じることが多いようです。
インド占星術の基本的な考え方
インド占星術では、『ヴェーダ』と呼ばれる聖典がもとになっています。
『ヴェーダ』は、神話・哲学思想・祭式の規定など、バラモン教の聖典を構成するものの総称です。
『ヴェーダ』の中に『ウパニシャッド』という哲学書があり、インド占星術のもととなる輪廻転生やカルマの観念について明確に記されています。
インド占星術では、今のあなたの人生は、前世からのカルマを受け継いで存在していると、位置づけています。
そして、生まれ変わった今世で、このカルマをなるべく少なくしていき、来世につなげます。
いつか神と一心同体になるために、これを繰り返すのですが、インド占星術では、今世でどう生きるべきか、その指針が占えるのです。
人生で起こる出来事を詳細に知ることができる
インド占星術では、人生がこれからどんな時期を向かえるのか細かく知ることができます。そのシステムを『ダシャ―』と呼びます。
ダシャ―には、様々なものがあり、一番長いもので120年ほどの期間を予測するものから、数週間単位のものまであります。
その時期がどのようなものになるかは、主に惑星の象意で表されます。
例えば、20歳から何十年かの間が、金星の時期に突入しているならば、金星は愛と芸術の星ですから、その人は結婚運に恵まれ、芸術活動に励むかもしれません。
さらにダシャ―の時期を自分のホロスコープと照らし合わせて見ていくので、吉凶や解釈のされ方は、千差万別です。
自分だけの運命の縮図が手に入るところも、インド占星術の魅力の一つです。
転生とカルマについて
インド思想では、生きるということは苦行であり、二度と生まれることのない解脱を最高の状態としています。
そのため、生きている人の目的は、生という苦行を繰り返し、いつか解脱の状態になることとされています。
そして、この目的を達成するために何度も生まれ変わることを、輪廻転生と呼んでいます。
また、カルマは、平たく言えば、その間に蓄積されるデータと考えられます。
人は、生きている限り、様々な選択をしたり、何かを思ったり、言ったりします。
それらはすべて、あますところなく、蓄積していきます。
データには、繰り返し使うデータと、まれにしか使わないデータがあるように、カルマにも、繰り返し生に干渉するものと、そうでないものがあります。
カルマ自体には、良いも悪いもなく、原因となる行動があり、結果があるだけです。
どの行動が良い結果となるか、悪い結果となるかは、行動してみないと分かりません。
私たちは何度も生を繰り返し、行動と結果を色々なパターンで繰り返し、すべての検証が終わったとき、生まれ変わることがなくなります。それが解脱です。
私たちは、この解脱にいたることを目的として、今生を生きています。
解脱に至らない限り、多かれ少なかれ、カルマの影響を受けてしまいます。
インド占星術では、今のあなたに大きく干渉しているデータ(カルマ)を解き明かすことができるのです。
どんなことが占えますか?
何でも占えます。
自分の性格や基本的な運勢、転機など、生きていく上で知りたいと思うことを、基本的にすべて占えます。
その中でも、特に未来予測に優れていますので、これからの運勢や転機を知りたい人にはぴったりかもしれません。
誰でも簡単に占えますか?
残念ながら、誰でも簡単に占えるわけではありません。
なぜなら、インド占星術は、出生日時と出生場所から、その人が出生した瞬間の星の配置を調べ、ホロスコープを作るところから始まるからです。
このホロスコープがもとになり、更に細かく鑑定していくには、15種類のチャートを計算式で出さなければなりません。
さらに、それを読み解くには専門的な知識が必要になってきます。
インド占星術で占うには、インド占星術を長年研究している専門家がいますので、専門家に頼むのが一番手っ取り早く、正確でしょう。
未来予測ができますか?
インド占星術は未来予測にとても力を発揮する占術ですし、インド占星術で鑑定した後は他の占いには戻れないと思うほどの的中率を誇ります。
ですが、それを読み解くにはやはり専門的な知識が必要になってきます。
自分らしさを見つめ直す
近頃、ワイドショーなどで女性芸能人の恋愛問題などが、取りざたされていますが、原因はなんでしょうか?
はっきりとはわかりませんが、どんな有名人でも芸能人でも、世間からよく見られたい、幸せになりたいと思うものです。
世の中は、人の成功の形を勝手に決めつけます。30歳までに結婚した方がいい、会社に就職しなければダメだ、などなど・・・
一見、成功している人でもそういった世間の常識に振り回されているのかもしれません。
世の中の一般的な幸せの形に自分を当てはめて、本来の自分を見失ってしまうのです。
インド占星術においては、結婚しない人も有名にならない人もいます。
一見、厳しいように思えますが、裏を返せば、それぞれが自分らしく生きる必要性を説いているのではないでしょうか?
美容と健康からインド占星術を知る
インド占星術をもっと手軽に試してみたいのだけれど…という方におすすめなのが、アーユルヴェーダです。
アーユルヴェーダとは、インドの哲学を健康や美容に取り入れたものです。
体に対するアドバイスもしてもらえるうえに、インド占星術で占いもしてもらえる所もあるので、とてもおすすめです。
宝石療法などでカルマを緩和してもらえる方法も教えてもらえます。
インドにまつわるパワースポット
すでに知っておられる方もいらっしゃるかもしれませんが、日本にはインド出身の神様がたくさんいます。
身近な神様としては、弁天様です。この女神様は、インドでは「サラスヴァティ―」という名前で、芸術を司る神様です。
ほかに良く知られているのは、象の頭をした「ガーネシャ」という神様です。日本では、歓喜天や聖天と呼ばれ、学問や商売の神様として知られています。
また長野の善光寺の本尊、「一光三尊阿弥陀如来」様は、遠い昔インドからやって来られたという伝承がある仏様です。
インド占星術だけではなく、インドの文化に興味を持ったら一度訪れてみたいものですね。
インド占星術とインド数霊術
インド占星術をやってみたいのだけど、出生時間が分らない! という方におすすめなのが、インドの数占いです。
「ヒンドゥー数霊術」とか、「インド数霊術」などと呼ばれています。
数を使った分かりやすい占いなのですが、根本的な思想がインド占星術と同じものなので、後々はインド占星術も、と思っている方にもおすすめです。
やり方は、生年月日を全て一桁になるまで足して出た数が、その人の運命の数になるというものです。
- 運命数1 太陽神アーリア
- 運命数2 シヴァ
- 運命数3 ヴィシュヌ
- 運命数4 ガネーシャ
- 運命数5 マハーラクシュミ
- 運命数6 カルティケ
- 運命数7 ナルシンガ
- 運命数8 サトゥルヌス(シャニ)
- 運命数9 ハヌマーン
※参考文献:明窓出版株式会社 『ヒンドゥー数霊術』 ハリシュ・ジョハーリ著 大倉 悠 訳
まとめ
いかがでしたか?
なじみの薄いインド占星術も、少し身近に感じられたのではないでしょうか?
インド占星術には、占いという言葉におさまりきれないほどの広さと奥深さがあります。
それぞれの生き方が多種多様化する時代だからこそ、多くの人にインド占星術を知ってもらい、自分を再発見するきっかけにしてもらえたらなぁと思います。
これから先、今世も来世も幸せに生きるために、インド占星術を活用してみてください。